スマッシュのグリップ

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はじめに

 

今回はスマッシュの話です。

 

スマッシュが苦手だという方、ぜひ過去記事の

 

「スマッシュがうまくなるには」もごらんください。

https://mindtennis.net/2017/08/24/smash-1/

 


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スマッシュのグリップ

 

みなさんはスマッシュのグリップをどのように握られていますか?

 

コンチネンタルグリップ

もちろんそれも正解だと思います。

 

ネットプレーの最中、すなわちネットの近くで陣取っているときには、ボレーでの返球を想定して準備していますから、コンチネンタルグリップでボールを待っているのが基本です。

私もボレー・スマッシュともにコンチネンタルグリップで打っていました。

 

アンドレ・アガシのグリップ

 

ところが、元世界チャンピオン、アンドレ・アガシ選手は、スマッシュのときにコンチネンタルグリップで打つことをすすめてはいません。

 

なぜ、そんなことを知ったのかというと、アンドレ・アガシ選手のレッスンを受けたからなんですよ。

 

あ、もちろん、本人から直接ではなく、ネット上で(笑)

 

アンドレ・アガシ選手のレッスンはネット上の講座Udemyというサイトで見ることが可能です。

 

アガシ選手が教えるスマッシュのグリップはフォアハンドイースタンです。

 

これはちょっと私にとっては意外でした。

 

でも、よくよく考えるとフォアハンドイースタンで握ることにはメリットがあります。


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フォアハンドイースタンのメリット

 

フォアハンドイースタンで握ることのメリットは何かと言われると、もちろん、「厚い当たりでボールをとらえることができるということ」ですね。

 

コンチネンタルでボールを打つと、どうしてもボールコントロールがしにくいという方はいらっしゃると思います。

コンチネンタルで握ると、ボールをとらえるときに、きちんと手首を内旋(プロネーション)させていないとボールをフラットで厚くとらえることはできません。

 

コンチネンタルというのはどうしたってスライス回転をかけるためのグリップなんですよね。基本的には。

 

サーブとスマッシュの違い

 

ところが、スマッシュはサーブとは違って、回転はそれほど必要ないんです。

 

サーブとスマッシュの違いを考えてみましょう。

 

サーブの場合、選手がボールを打つのはベースラインの後方です。

 

そこから安定したサーブを打つには回転が必要不可欠です。

したがって、良いサーブを打つ選手というのは、ほぼ例外なく薄いコンチネンタルグリップを選択します。

厚いグリップの良いサーバーというのはあまり聞いたことがありません。

 

これに対して、スマッシュというのはサービスライン付近、場合によってはネット際でボールを打ちますよね。

そう、ベースラインの前方で打つスマッシュの場合、無回転のフラットで厚くとらえても、サービスと比べてボールをコートの中に入れやすいのです。

 

したがって、スマッシュの場合、「ボールに縦の回転をかけて確率重視で入れる」というようなサーブの発想とは少しご縁がなくなります。

 

アンドレ・アガシ選手はイースタングリップでのスマッシュについて詳細な理由を語ってはいませんが、おそらくそのグリップの選択の背景には

以上のような理由があると推察されます。

 

アガシのサーブのグリップ

 

ちなみにアンドレ・アガシ選手はサーブのときにはコンチネンタルグリップを選択しています。

 

もっと言うと、アンドレ・アガシ選手はセカンドサーブのときには、「バックハンドイースタン」で握っているそうです。

 

このバックハンドイースタンというのは、コンチネンタルグリップよりもさらに薄い握りでサーブを打つということになります。

 

アンドレ・アガシ選手の場合、セカンドサーブを相手のバックハンド側に強烈にキックさせて、高い打点で打たせるという戦略をとっているためこのようなチョイスになっているようです。

 

 

さあ、次はあなたの番です。

 

さあ、次はあなたの番です。

 

あなたはスマッシュのグリップをどう握りますか?

今回の私の記事を元に、というか、アンドレ・アガシ選手の教えを忠実に守って、フォアハンドイースタンで握る。

もちろん、それもありだと思います。

 

 

コンチネンタルのメリット

 

ただ、私の周りにいるダブルスの名手の中にはこれと反対の意見を述べる者もいます。

 

「スマッシュもコンチネンタルで握った方が、頭の後ろとか苦しい打点になったときに守備範囲が広くていいよ。」

「スマッシュもコンチネンタルで握って、スライス回転を使ってコートの外に相手を追い出すようなボールを打った方がいいよ。」

 

というような意見もあるのです。

 

まとめ

 

あなたはどのグリップを選択しますか。

 

もちろん、答えは一つではないんだと思います。

 

最近、私自身もスマッシュをフォアハンドイースタンで打ったり、コンチネンタルグリップで打ったりしています。

もちろん、アガシ選手の影響で。

状況に応じて使い分けてる感じですかね。

 

フォアハンドのグリップにイースタンの選手やウエスタンの選手がいるように、スマッシュにもいろんなグリップがあっていいのかなというのが、さしあたっての結論です。

要するに一番打ちやすいのが、「あなたにとっての正解」なんじゃないかな。

 

私自身も「私にとっての正解」を探しています。

 

ちなみに

 

アンドレ・アガシ選手のレッスンでは、「スマッシュ」を「オーバーヘッド」と呼んでいます。

 

「オーバー」「ヘッド」、つまり、「頭の」「上」ですね。

 

英語ではスマッシュをそのように表現するようです。

 

スマッシュ、「SMASH」という単語を辞書で引いてもらえばお分かりいただけると思いますが、スマッシュって、「強くぶっ叩くこと」なんですよ。

 

だから、語義通り考えると、頭の上から振り下ろそうと、ストロークのように横からラケットを出そうと、強くボールをひっぱたけば、英語的にはスマッシュなわけですよね。

 

まだまだ、日本で「オーバーヘッド」という呼び名は浸透していません。

オーバーヘッドというと、サッカーのオーバーヘッドキックというスーパープレーが頭をよぎる方がほとんどではないでしょうか。

 

ま、それはともかく、みなさんもスマッシュのグリップについてもう一度考えてみていただけたらと思います。

 

よくよく吟味あるべきものなり。

 


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