今回はメンタル、マインドについてのお話をさせていただきます。
今回はスキージャンプの「レジェンド」と呼ばれる葛西紀明選手を題材にさせていただきます。
このマインドテニス講座では以前にも冬季オリンピックのアスリートを題材に記事を書いたことがあります。
ぜひそちらもご参照ください。
https://mindtennis.net/2018/02/13/mental-6/
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葛西紀明選手は日本のスキージャンプの第一人者。
現在46歳(2018年時点)で現役選手。
それのみならず、トップで戦い続けているのですから、やはり「レジェンド」の名にふさわしい活躍をされています。
そんな葛西紀明選手が最近本を出されました。
それがこの本です。
40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方
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葛西紀明のレジェンド・ストレッチ 下半身を柔らかくすれば10歳若返る (小学館SJムック) [ 葛西 紀明 ] 価格:1,296円 |
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すべてのスポーツをする人、いや、しない人にも読んでほしい。
やっぱり、どんな世界でも一流の人が発するメッセージというのは違います。
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では、この本にどんなことが書かれてあるか紹介しましょう。
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①無理をしないこと
②笑顔で楽しく
ということを言われています。
なんか、拍子抜けするくらい当たり前な感じがする言葉かもしれませんが、葛西選手が言うと「深い」です。
実は、葛西選手自身、昔は「鉄仮面」 と言われるほど笑うことがなく、ただひたすらトレーニングに打ち込み続けるというような生活だったと言います。
「トレーニングがつらいなんて思うのはメンタルが弱い証拠」
そんな風に思うほど自分をストイックに追い込んでいたそうです。
でも、コーチが変わってからそれだけではだめだということに気づいたそうなんです。
新しいコーチは休日に息抜きしたり、練習自体も長い時間やるのではなく、効率よく短時間で済ませることを葛西選手に求めたそうです。
それから葛西選手は変わったと言います。
「今ある実力を発揮できること」に重点を置くようになって、結果が出てきたと言います。
もちろん、これは今現在、競技でテニスをしているみなさんに、
「追い込むのをやめて、もう少し楽をしましょう。」
というメッセージを送るものではありません。
葛西選手の場合、そこに至るまでに極限まで自分自身を追い込んで基礎を作り上げていたからこそ結果が出せたのだと思います。
一般の方が真似する際には注意が必要です。
どこまで自分を追い込んで、どこから休息をとるか。
この「バランス」が大事。
私自身も選手のときにもっと「休息」をうまくとれていれば結果は変わっていたかもしれないなと後悔しています。
以前別のブログで紹介したこの本なんですが、
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葛西選手は「姿勢」の大切さを説いています。
例えば、椅子に座るときの姿勢。
背もたれにだらんと寄りかかって、足を組んで座っている方が楽だと思っている方が多いです。
ところが、本当に楽なのは背筋をピンと伸ばして、まっすぐ姿勢をよくすることなんです。
え?背筋伸ばすと、なんか座っているときに緊張しているような感じがあってしんどいよ。
と思われるかもしれませんが、実はこの方が疲れにくいんです。
その証拠に、背もたれに寄りかかって座っている人をよく観察してみてください。
もぞもぞと頻繁に姿勢を変えていませんか?
本当にその姿勢が楽なら、ずっとそのままの姿勢でいるはずなんです。
「今」楽な姿勢が正しいとは限りませんよということです。
私は最近これに関連して以下の二つの本も読んだのですが、これらの本も要は姿勢をよくすることで、疲れにくかったり、動きやすくなったりすることを目指しています。
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あと、これは昔読んだ本ですが、これも同じことを言っています。
一流の人はなぜ姿勢が美しいのか 日本人が八〇〇年、伝え継いだ本物の礼法 [ 小笠原清忠 ] 価格:1,512円 |
みなさんももう一度日々の姿勢について見なおしてみてください。
そして、この姿勢を保つためには寝る前3分でいいから体幹のトレーニング、要するに腹筋・背筋をするといいということが書かれています。
たった3分これなら「時間がない」というのは言い訳になりませんね。
もう一つのポイントは汗を出すことです。
葛西選手は10日に1回サウナに行く日を作ることをおすすめしています。
そして、朝の10分、ジョギングをすることをすすめています。
葛西選手は汗をすぐに出すためにサウナスーツを着てジョギングするそうです。
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ボクサーが減量のときなんかに着てるやつですね。
そこまで準備できないという方はとにかくウインドブレーカーとか着こんで厚着してジョギングすればいいと思いますよ。
で、なぜ葛西選手が汗を出すことにこだわるかというと、これは汗を出すとすっきりして精神的に楽になるという面があるからです。
そして、体の中で血液が循環すれば疲労の回復にもいいわけですよね。
よく、最近「デトックス(毒出し)」という言葉を聞きますが、単に体の中の毒を出すという観点からだけ見れば、汗を出すことにそれほどの効果はありません。
体内の毒素のほとんどは排せつ物によって外に出されます。
もちろん汗からも出ますが、それは排せつ物から出る量に比べたらわずかです。
こんなことはちょっと体のことを勉強すれば当然わかる話なんですが、多くの人が「デトックス」言う言葉につられてしまう。
よくホットヨガなんかで汗を出してデトックスなんて言いますが、ホットヨガはデトックスよりもむしろ精神的なリラックス効果の方にその意味があると思います。
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スポーツ選手にとって大切な体づくりの基本は、食事・睡眠・運動。
これはスポーツ選手だけでなく、そのへん歩いてるおじさんでも大切ですが(笑)
じゃあ、葛西選手の食事・睡眠・運動はどんなものか。
まず、①食事について、葛西選手は腹8分目というのを徹底して守っているそうです。
そりゃそうですよね。スキージャンプは体重で使える板の制限とかが変わってきますから、体重をベストにキープするためにはそれくらい当然こだわっていることでしょう。
テニスに体重制限はありませんが、腹8分というのは、非常に大事です。
大食いすると消化にエネルギーを取られるので、当然疲れるわけです。
激しいスポーツをする選手が小食ではいけませんが、ドカ食いには気を付けなくてはいけません。
次に、②睡眠について。葛西選手は6時間しか寝ていないそうです。
10時間以上寝るアスリートも多い中、ちょっと意外な気がしました。
睡眠についてはこちらの過去記事を参照してください。
テニス選手にとっての最高の睡眠
https://mindtennis.net/2017/11/04/rest/
ただ、葛西選手は睡眠の「質」に徹底的にこだわるそうです。
睡眠時間は短いですが、当然睡眠をないがしろにしているわけではありません。
一流アスリートですから当たり前ですよね。
そして最後に③運動について。
葛西選手は現在40代ながら、20代のときと脚力はほとんど変わらないそうです。
走るタイムも、ジャンプ力も昔と変わらない。
なぜそれが可能かというと、下半身の筋トレをきちんとやっているからだそうです。
「下半身は上半身の3倍衰えが早い」と言われるそうです。そして、人間の筋肉の70パーセントは下半身にあります。
衰えやすい筋肉が全身の70パーセントもある。
これを克服するため、葛西選手は一般の人にも週に1回、あるいは2回下半身の筋トレをすることをすすめています。
要するにスクワットとかですね。
週に1、2回でいいというのは、それ以上やってしまうと、筋肉が破壊されて回復するまでの時間が足りないからだそうです。
週に1回でもいいなら続けられそうですよね。
そして、筋トレよりも大切にするのがストレッチだそうです。
私もこれ、すごい身に染みてわかります。
ストレッチよりも筋トレの方が自分を追い込んだような気になるんで、やったような気がするんですよ。
ただ、ストレッチをしない筋トレは体の可動域を狭くするだけ。
百害あって一利なしです。
筋トレかストレッチかどちらかしかやる時間がなければ迷わずストレッチをするべきだと私も思います。
さて、最後に「折れない心」のつくり方についてです。
葛西選手の本の冒頭にはこう書いてあると紹介しました。
「無理をしない」
これまで葛西選手が実践している習慣について紹介してきましたが、葛西選手はストイックにすべてを毎日毎日こなしているわけではありません。
「やらないことの大切さ」と葛西選手は言います。
「あれを絶対にやらないといけない」というルールを勝手に作ると心のストレスになるのでよくないそうです。
葛西選手自身も年に3分の1は走らない日だと言っています。
毎日一日も休まずサウナスーツ着て走っているわけじゃないんです。
人間なんだから気が向かない日もある。
食事だって、いつもカロリーを気にしながら食べていても、何日かに一回は好きなものを食べる日を作ったりとかしているそうです。
一流の人はマシンのように自分を追い込む人ではなく、うまく無理をしない範囲でバランスを取りながら進化し続けることができる人ということではないでしょうか。
最後に、心を落ち着かせるための呼吸法について葛西選手は紹介しています。
鼻から息をしっかり吸って、止めて、吐く。
大きく深呼吸することで心をリラックスさせることをすすめています。
いかがでしょうか。
一流の人には必ずその背景となった日ごろの習慣があります。
ぜひ、みなさんも取り入れて、「疲れない体」と「折れない心」を手に入れましょう。
40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方 [ 葛西 紀明 ] 価格:1,404円 |
よくよく吟味あるべきものなり。
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