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強くなりたければ強いやつと一緒にいろ

はじめに

 

読めばテニスがうまくなる」

 

この講座は「読むテニスの教材」として、みなさんのテニスのレベルアップに役立つテニスの上達法や、最新のテニスグッズの紹介をしていきます。

 

今回の記事は久しぶりにメンタルに関する記事です。

 

強い人たちは日ごろどんな行動をしているか気になりませんか。

結果は行動の積み重ねにより生まれます。

強い人と同じ行動をとれば、強い人と同じ結果が得られるかもしれません。

今回の記事では、みなさんに強い人、勝てる人になるためのヒントについてお話したいと思います。


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強いかどうかは一緒にいる人で決まる?

 

試合に出てる人はわかるはずです。

強い人は、強い人同士でだいたい一緒にいるもんです。

 

試合会場に一緒に来て、一緒に練習を始めて、試合までのリラックスした時間を一緒にゆっくり過ごす。

 

アメリカの心理学者であるマクレランド博士の研究結果です。

「成功するかどうかは、その人が属する関係集団による」

簡単にいうと、どんな仲間と付き合うかで成功するかどうか決まるということです。

 

経営コンサルタントで有名な大前研一氏も同じことを言っています。

 

人間が変わる方法は3つしかない。

1番目は時間配分を変える。

2番目は住む場所を変える。

3番目はつきあう人を変える。

この3つの要素でしか人間は変わらない。

最も無意味なのは『決意を新たにすること』だ。 

大前研一

 

あなたがどんな人と一緒にいるかで、ほとんど結果は出ているようなものです。

 

いいですか。

強くなりたいと思うなら、強い人と一緒にいることです。

あなたは強い人の輪の中に入れてもらわなくてはなりません。

 

私自身の経験

 

テニスの話から少しそれますが、

私は広島の公立高校の出身です。

 

一応、進学校ですが、東大などは当時一人も行っていません。

地元の国公立の大学に進学できれば万々歳といったレベルの高校です。

なので、受験の時期になっても、地元の国公立の大学や県外の有名私立大学に行くために懸命に勉強するタイプの人間と、

地元の私立大学に入る人間や、専門学校に進学する人間や、就職を決める人間とで意識の高さはまるで違うのです。

 

私は県外の大学に行きたい。

そう願って、懸命に勉強していました。

しかし、校内には温度差があります。

受験シーズンであっても、例えば先生が不在で自習時間になったときに、黙々と勉強する人間と、教室の隅で机を並べて卓球を始める人間とがいるのです(笑)

 

そんな状況は、例えば東大や京大に毎年何人も合格者を出すような、いわゆるエリート進学校ではありえないわけです。

 

そこで私が何をしたか。

河合塾に行ったんです。

授業を受けたかったからではありません。

 

自習室を使いに行きたかったのです。

ですから、授業を一コマだけ取りました。

一コマ持っているだけで、河合塾にある自習室を利用できるようになるのです。

 

私はそこで、必死に勉強しました。

 

自習室にはいろいろな学校から優秀な生徒たちが集まり、黙々と勉強しています。

もちろん、私語厳禁ですし、自習室ないで騒いでいる人間などいません。

卓球ももちろんしていない(笑)

 

そこにいるだけで、何かこう身がピリッと引き締まるような感じがしたものです。

 

私は半年間その自習室に通いつめ、

念願の早稲田大学法学部に合格を果たしました。

そのほかも、筑波大学第一学群社会学類合格、早稲田大学教育学部合格、立命館大学法学部合格と自分でも満足のいく結果を出すことができました。

 

もし私が、河合塾に行くことなく、そのまま自分の学校で勉強を続けていたら、、、

考えただけでも恐ろしいです。

 

テニスだって同じですよ。

テニスの話に戻りますね。

 

テニスの場合

 

テニスも強い人たちは強い人たち同士で練習しています。

だから、さらに上の次元でテニスができるようになるのです。

 

あなたが属している集団が弱いのなら、まずはそこを抜け出すことです。

強い人たちの練習、なんとかそこに入れてもらえるようにしましょう。

強い人たちからすれば、あなたのような今はまだ弱い選手がその中にくることを嫌がるのは当然です。

でも、それでくじけていてはいつまでたっても強い集団には入れません。

たとえ何度断られようと、必死で食らいついて、強い集団にぶらさがれるようになるべきなのです。

 

私自身はそれが苦手でいつも同じ仲間とばかりいました。

なので、自戒の意味をこめて言っています。

みんさんには私のようになってほしくないのです。

 

私が試合に出ていた7年前くらい前の話です。

試合会場で中学校2年生くらいの少年が、私に声をかけてきました。

「一緒に練習してもらえませんか?」

その華奢な少年は、当時地元ではかなり有望な選手だったのですが、それでもまだまだ大人とジュニアですから、私も負ける気はありません。

「受けてやろうじゃないか」と不遜にもそんな気持ちで一緒に練習をすることになりました。

その少年は、非常に礼儀正しい好青年だったのですが、何より感心したのは、見ず知らずの私に臆することなく、練習を一緒にしてほしいと願い出てきたということです。

われわれ国内ツアーを回る選手というのは、試合前の練習(「プラクティス」と呼びます)相手を自分で探さないといけません。

同じ大会に知っている人がいればいいのですが、そうでない場合、自ら周りの人に声をかけてプラクティス相手を確保しないといけないのです。

これ、知らない人に声をかけるのって、結構勇気がいりますよね。

全然人見知りしない人ならそんなの関係ないかもしれませんけど。

私は苦手でした。

で、その私に声をかけてきた少年は、のちに私が行く先々の試合でよく顔を合わせるようになるのですが、どこへ行っても彼は、私に練習を頼んできたり、また、他のいろんな選手に声をかけて、練習をしているのです。

これにはすごいなと驚かされたのです。

しばらくしているうちに彼はトップレベルの選手といつも練習をするようになっていました。

そして、今現在20歳をすぎた彼がどうなっているか。

彼は世界を転戦するツアープロになっています。

彼が自ら所属する集団を変え続けたからにほかなりません。

彼は自分のいる集団を変えることに一切躊躇しなかった。

ぜひ、みなさんにもここを真似してほしいのです。

 

私がいた場所

 

私は自分が現役時代、最後に出た試合でこんなことがありました。

 

島根の松江で迎えた島根オープン。

初戦で敗退した私は、同じく初戦で負けてしまった知り合いの車で、試合会場から駅まで送ってもらうことになりました。

駐車場から見えたテニスコートでは、試合終了後、実業団の選手たちが居残りで一緒に練習していました。

それを見て、「ああ、この人たちと自分がいる集団は違うのだ。」

「この人たちに勝つのは無理だ。」

と思いました。

 

それは惨めな経験でした。

「初戦負けをして車に乗り込む集団」と「勝ち進んで、コートで練習をしている集団」

属している集団がまるで違うのです。

立っていた場所がまるで違うのです。

 

でも、私はそのとき清々しい気持ちで現役生活に別れを告げました。

今のこの惨めな思い、それを自分が人に伝えて、知ってもらう。

そして、私と同じ思いを、私が大切にしている人たちにさせないこと。

それができたなら、私がこんな思いをしたことにも意味がある。

そして、私自身はまたテニスとは違った世界で「勝つ集団」に属すればいい。

そう思えたからです。

 

あのとき私がいた場所。

あの場所に私はもういません。

 

まとめ

 

自らが属する集団を変えること。

強くなりたければ、強い人といること。

成功したいなら、成功した人といること。

 

これは私自身が身をもって体験したことです。

 

よくよく吟味あるべきものなり。

 

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