この講座は、
「読むテニスの教材」として、
テニスのレベルアップに役立つ情報や、
テニスの上達法、
テニスの練習法、
最新のテニスグッズ
などを紹介していきます。
今回はガット(ストリング)の話です。
みなさんが持っているラケットに張られているストリング。
どうやって張られているかご存知ですか?
ストリングは通常、このようなパッケージに入った状態で売られています。
中身はこんな感じ。
一体これをどうやってラケットに張るかということなんですが、ストリングを張る様子はこちらの動画をぜひご覧ください。
この講座ではおなじみラケットハウスキングの桑田さんです。
このラケットはソフトテニスのラケットですが、基本的なガット張りの手順はソフトテニスもテニスも全く変わりません。
こんな感じで一本ずつ丁寧にストリングの穴に糸を通しながら、張っていくのですが、これ、結構根気のいる地味な作業なんです。
ストリングを張る人をストリンガーと呼びますが、桑田さんのようなプロのストリンガーだと、ちょいちょいと軽々張ってるように見えますが、素人が張ると通常30分くらいはかかるもんなのです。
ちなみに私は慣れているので20分以下で張れますが、別に早ければいいというものではありません。
ストリングを正しく張るためには、正しい知識と、確かな技術が必要になります。
それゆえ、ストリングをお店やテニススクールなどで張ってもらったときに、同じように張ってもらったつもりが、仕上がりが全然違うということが起こるのです。
ストリングを張る際は、信頼出来るところにお願いしましょう。
また、ラケットを預ける側としても、最低限のストリンギング(ストリングを張ること)に関する知識はあった方がいいです。
何も知らないお客さんだからといって、手を抜いて適当にストリングを張るなんて悪意のあることをするところはそうそうないと思いますが、みなさんが何も知らないために、損をするようなことがあってはなりません。
今回はストリングを張る際の、ちょっとした豆知識を紹介したいと思います。
ガットの一本張りと二本張りの違いについてお話しします。
ストリングの張り方には、一本張りと二本張りというのがあるのをご存知ですか?
ガット(ストリング)を張る際に、ときどきストリンガーからどちらを希望するか聞かれる可能性があるので、これくらいは知っておいた方がいいと思います。
①一本張りとは
ストリングを張る際に、縦糸を最初に張って、そのままストリングを途中でカットしたりせず、横糸を張り始める方法です。
②二本張りとは
縦糸を張ったあと一度結び目を作って、横糸を別のもう一本で張り始めるものです。
ハイブリッドの場合は、経糸と横糸が違うので二本張り以外有り得ません。
ハイブリッドについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
一本張りと二本張りを見分ける方法
ラケットを見るだけで簡単にそのラケットが一本張りか二本張りかを見分ける方法があります。
それは、「結び目の数」を数えることです。
一本張りの場合は、ストリングの両端に結び目ができるので、結び目は二個あるはずです。
こんな風にストリングが結ばれている場所があるので結び目が二つなら一本張りです。
二本張りなら、二本のストリングのそれぞれの両端に結び目があるので、結び目は四つあるはずです。
まあ、言われてみたら当たり前のことですね。
たったこれだけで、一本張りか二本張りかはわかります。
一本張りと二本張りでどういう違いが生まれるの?
ということなんですが、縦糸も横糸も同じテンションで張れば、違いはないはずなのです。
ただ、結び目が多い方がテンションは緩みやすいと言われます。
ストリングを結ぶ工程で、どうしてもストリングは緩みが出るものなので、結び目が少ない一本張りの方が、緩みは少ないのです。
なのでなるべく結び目はたくさん作らないに越したことはないのです。
それゆえ、一本張りできるなら、一本張りをした方がテンションロスを抑えるという観点からはいいのです。
で、全く同じ糸を全く同じテンションで張った場合、一本張りと二本張りで違いが出るかというと、これは正直普通の人には分からないレベルだと思います。
私もわからん(笑)
プロの選手とかだとわかるもんなんですかね。
たぶんわからないと思います(笑)
プロの選手にも、異常なまでに繊細なプレーやがいたりするのでわかりませんが、意外と道具に無頓着な選手もいるので何とも言えないですね。
そのへんは、ストリンガーがうまくその選手に合うようにバックアップしてるので、繊細なプレーヤーも、無頓着なプレーヤーもなんとかなっているのでしょう。
ちなみに、ラケットによっては、一本張りで張るのがあまりよろしくないラケットがあったりします。
たとえば、ヨネックスのラケットなんかが顕著なんですが、こういう四角っぽいフレームのラケットの場合、縦と横を同じテンションで張ると、少しラケットが変形して張り上がったりするので、少し横糸の方をゆるく張ったりします。
その際は縦糸と横糸を別々に張らないといけないので、二本張りになるわけです。
あ、もちろん、ヨネックスのラケット全てがそういうわけではありません。
縦糸と横糸でテンションを変えて張らないといけないラケットって、ヨネックス以外でも結構あります。
優れたストリンガーやプレーヤーはラケットのフレームを見て、縦糸と横糸をどのくらいの硬さで張ればいいか見抜いたりできるのです。
え?私?
で、できるに決まってるじゃないですか(小声)
その他にも、プロアマ問わず、こだわるプレーヤーは縦糸と横糸を硬さを変えて張ったりします。
横糸の硬さを少し緩めて張ると(3ポンド程度)ボールの食いつきが良くなるということなんですが、これもまあ、好みの問題ですね。
ま、気になる人は一度やってみてください。
いかがでしたでしょうか。
ストリングに関する知識も少しずつ増やしていってください。
みなさんの中にストリングに興味を持って、自分でストリングを張ってみようという方が出てくれるとうれしいです。
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