今回はメンタルの話です。
「どうすれば緊張しなくなりますか?」という質問をよく受けることがあります。
今日はその疑問に対する答えを書きたいと思います。
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これはテニスの世界に限らず、ありとあらゆることにおいて共通の問題ですよね。
仕事での大事なプレゼン、結婚式でのスピーチ、習い事の発表会。
人はありとあらゆるところで、緊張と向き合うことになります。
実は先日、私も勤務先の会社で、社内コンテストがありました。
たかだか社内のコンテストに過ぎないのですが、
①スピーチを90秒
②模擬レッスンを20分
お偉いさんの前でやるわけです。
思い切り緊張しました(笑)
本当に人が真剣に何かと向き合ったときに緊張しないことなどないのです。
もし、何かに向き合って緊張しないとしたら、それはそのものと真剣に向き合っていない証拠です。
真剣に向き合ったものに勝敗が絡んだり、成功か失敗かがかかると人は緊張します。
例えば、私は自分が今まで真剣に向き合ってきたテニスの試合では緊張しますが、今までロクにやったこともないチェスで勝負しようと言われても、何の緊張もありません。今までにチェスと真剣に向き合ったことなどないからです。負けるに決まっている勝負に緊張などあるはずがないのです。
ですから、真剣に何かと向き合っている人から、緊張しない方法を教えてくれと言われたら、
「そんなものはない」
と答えることにしています。
ただ、がっかりしないでください。
緊張を和らげる方法はいくらか存在します。
有名なものをいくつか紹介しましょうか。
①緊張と緩和を人為的に作り出す方法
まず、ぎゅっと拳を握ります。それから力を抜くというのを数回繰り返すだけです。
思い切り力をいれたあとに、フッと力が抜ける感覚を持つことで若干なりとも緊張が緩和されます。
こんな方法もあります。
息を止めたまま思い切りジャンプを数回繰り返して、それから深呼吸します。
一気に心拍が上がった後、スーッと引いていくときに多少なりとも落ち着くことができるかと思います。
②瞑想法
深呼吸をしながら、呼吸だけに集中するようにします。
緊張は未来のことを考えて不安になることから起こるのですから、現在の呼吸だけに意識を持っていきます。
と、言うのは簡単ですが、普通の人は瞑想していても雑念はわくでしょうから、これは上級者向けかな。
最近は瞑想が流行っていて、「マインドフルネス」なんて言葉がよく聞かれます。
マインドフルネスについては過去に記事を書いています。
こちらをどうぞ。
https://mindtennis.net/2017/04/16/post-609/
https://mindtennis.net/2017/04/17/post-637/
③勝ち負けではなく、自分の成長にこだわる。
これはいつもこのサイトでお話ししていることですね。
過去記事をぜひ参照してください。
私自身、先ほどお話しした、社内コンテストをどう乗り切ったか。
私はコンテストにたとえ勝てなくても、このコンテストで緊張の中で一つのことをやり切った経験は自分にとって必ずプラスになると信じていました。
「負けることは恥ではなく、負けてもそこから成長できるならそれでいい。」
「むしろ、勝ったけれど何も成長がないほうが悪だ。」
そう思って臨みました。
結果は見事、勝ち。
そのコンテストで代表者とえらばれました。
勝ちにこだわったのではなく、結果として勝っていたという感覚です。
勝ち負けではなく、
成長にこだわる。
その姿勢は、ぜひこの教科書を読んで学んでおいてくださいね。
当講座の指定教科書です。
勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 (小学館101新書) [ 梅原大吾 ] 価格:799円 |
https://mindtennis.net/2017/12/07/tennisbook-2/
この記事を書いたころはまだまだプロのゲーマーなんて、マイナーな存在だと思ったのですが、近ごろは「eスポーツ」と呼ばれて注目を浴びてますね。
以上、いくつか緊張を和らげる方法を紹介しましたが、緊張がなくなるということはありませんね。
というか、緊張が本当にゼロになったらヤバいです。
「もっと緊張感を持て」と言われるようでは、かえってマイナスの結果となるでしょう。
下の写真はバドミントンの桃田賢斗選手の記事です。
私は桃田選手が好きで、過去にも記事を書いたことがあります。
こちらもぜひお読みください。
https://mindtennis.net/2018/08/11/mental-14/
中国新聞の記事の切り抜きですが、ここに面白いことが書いてありました。
バドミントンの全日本総合選手権での桃田選手、初戦は緊張で足が震えたというのです。
いいですか、桃田選手は過去にこの大会で優勝した全日本チャンピオンなのです。
もっと言うと、桃田選手は世界選手権でも優勝していて、世界チャンピオンでもあるのです。
全日本総合選手権なんてチョロイもんだと思っているのかと思いきや、そうではないのです。
超一流のアスリートでさえここまで緊張するのです。
アマチュアのあなたが緊張しない方法を探しているなんて、おこがましいと思いませんか?
テニスの世界でも、ロジャー・フェデラー選手はいつもウインブルドンで心臓がバクバク言うほど緊張していると言います。
過去に何度も優勝していて、芝の絶対王者と言われるフェデラー選手がですよ。
あなたが一生懸命探している緊張しない方法。
そんなものが簡単に見つかるなら、フェデラー選手がとっくに見つけてやっていると思いませんか?
だから、私は緊張しない方法に関して、
「そんなものはない。」
と言っているのです。
さて、なぜ桃田選手や、フェデラー選手が緊張していても結果を残せるのでしょうか。
先にお話しした、バドミントンの全日本総合選手権、結果は見事桃田選手の優勝で終わりました。
(写真は中国新聞の記事の切り抜きです)
私は過去にこんな記事を書いています。
https://mindtennis.net/2018/08/18/mind/
緊張しても勝てる人はほかの人と何が違うのか。
そんな内容になっています。
ぜひそちらをお読みください。
以上のように誰もが緊張するのは当たり前なんです。
ただ、自分で不必要な緊張を作り出しているとすれば、それは問題です。
どういうことか。
緊張でガチガチになってしまう人によくあるパターンです。
多くの場合、「人の評価が気になるから緊張する」のです
テニスでわかりやすい例を出しましょう。
学校の部活動の部内戦で、上級生になっている人は、
「後輩に負けたらどうしよう。」
というプレッシャーがないですか?
後輩に負けたら、自分の立場がなくなるとか、そんな余計なことを考えているから緊張するのです。
「負けたら周りからどう思われるだろう。」
そんな人の評価を気にする気持ちが不必要な緊張を作り出すのです。
いいですか。
人の評価なんてクソ食らえ!!なんですよ。
あなたの緊張の原因がそんなつまらない理由ならそんなのさっさと捨ててしまうべきなのです。
人からどう思われたって、あなたはあなたです。
あなたの本当の価値はその一戦の負けで変わりません。
もう一度、「成長すること」の大切さを考えてほしいのです。
勝っても負けても、成長してたら100点満点です。
そう思って試合に臨めるなら、余計な緊張がなくなり、適度な緊張とのみ向き合えることになるでしょう。
緊張しない方法などありません。
緊張するのはあなたがそれだけ真剣にがんばって物事に向き合っている証拠。
緊張する自分を否定しないで、「たった今緊張している今までがんばってきた自分」をほめてあげてください。
その緊張の先に、きっと良い結果が待っていると信じてください。
グッドラック!!!
よくよく吟味あるべきものなり。
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