この講座は、
「読むテニスの教材」として、
テニスのレベルアップに役立つ情報や、
テニスの上達法、
テニスの練習法、
最新のテニスグッズ
などを紹介していきます。
今回はラケットの話です。
この講座では、プロ選手が実際に使用するラケットについてあれこれと書いたりしていますが、今回は世界最強レベルと思われるフォアハンドの持ち主ファン・マルティン・デル・ポトロ選手のラケットについて書いてみたいと思います。
ファン・マルティン・デル・ポトロ選手は、ケガに泣かされて、思うようなプレーができていない状態が続いていますが、本来そのポテンシャルはツアーでも屈指のレベル。
トッププロたちに、
「誰のどのショットが自分にあったらいいと思うか?」
という質問をすると、
「デル・ポトロ選手のフォアが自分にも欲しい。」
という答えが非常に多いそうです。
確かに、あの猛烈なフォアハンドを見れば納得です。
ファン・マルティン・デル・ポトロ選手のプロフィール
フアン・マルティン・デル・ポトロ(Juan Martín del Potro, 1988年9月23日 – )は、アルゼンチン・タンディル出身の男子プロテニス選手。イタリア系アルゼンチン人。これまでにATPツアーでシングルス22勝、ダブルス1勝を挙げている。身長198cm。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。シングルス自己最高位は3位。
2009年全米オープン男子シングルス優勝者。グランドスラム1大会でロジャー・フェデラーとラファエル・ナダルの両方に勝利した初の選手であり、2005年全仏から2013年全米までのグランドスラム35大会中唯一のBIG4以外の優勝者である。
アルゼンチン人2番目・オープン化以降5番目に若い全米オープン優勝者(20歳11か月)。ロンドンオリンピック銅メダリスト、リオデジャネイロオリンピック銀メダリスト。2009年ATPワールドツアー・ファイナルシングルス準優勝。デビスカップ2016優勝。2018年BNPパリバ・オープン男子シングルス優勝。2018年全米オープンシングルス準優勝。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
198㎝の長身で、高い打点から打ち込んでくるフォアハンド。
やや薄い握りのフォアハンドですが、あれほどの長身であれば、厚いグリップでグリグリとトップスピンをかけてボールをねじ込むようなことは必要ないのです。
もちろん回転は十分かかっているのですが、ナダル選手のようなフォアハンドとは、ボールの質が全く異なるのです。
コートにバウンドした後、一切失速しないで突き抜けていくように見える驚異的な威力。
そんなファン・マルティン・デル・ポトロ選手のフォアハンドを生み出しているラケットについて今回はじっくり見てみましょう。
ファン・マルティン・デル・ポトロ選手の使用するラケットについてですが、パッと見た感じでは、
ロジャー・フェデラー選手と同じく、ウィルソンのプロスタッフを使用しているように見えます。
しかし、その中身は、かなり古いモデルになります。
Wilson Hyper Pro Staff 6.1 95
こちらがベースではないかと言われています。
古いモデルなので、なかなか手元に画像がないのですが、気になる方は検索してみてください。
アラフォー世代なら、あー、昔こんなラケットあったなーと思われる方も多いかもしれません。
実はこのラケット、発売当時、世界のトッププロがこぞって使っていた名器の中の名器なのです。
現在は楽天オープンとなっているジャパンオープンテニスを東京有明に見に行ったことがあるのですが、
その当時、大会に出場する世界のトッププロから、予選出場の選手まで、見渡す限り、
Wilson Hyper Pro Staff 6.1 95だらけ!
出場していた選手の半分近くがこのラケットじゃないかと思えるほどでした。
で、ストリングはみんなアルパワー。
ラケットもストリングも種類が山ほどあるにもかかわらず、みんな同じものを使っているという一種異様な光景が見られました。
それからしばらくして、バボラのブームが来て、アマチュアテニスプレーヤーの半数くらいがバボラを使っているのではないかと思えるほど、テニスコートはバボラだらけになったのですが、パワーのあるトッププロたちには相変わらずウィルソンのプロスタッフが人気でした。
Wilson Hyper Pro Staff 6.1 95は、ストリングパターン18×20という、ハードなスペックなんで、ちょっとアマチュアには厳しいんですよね。
実際にデル・ポトロ選手の使用するラケットは18×20のストリングパターンなので、フェデラー選手の使用するプロスタッフとは、全然別物だということは明らかですね。
フェデラー選手の使用するラケットはストリングパターンが16×19です。
デル・ポトロ選手の使用するラケットの重さはフェデラー選手の使用するラケットと同じように、めちゃくちゃ重たいです。
なんとその重さ367g!
うそん(笑)
バランスポイントは314㎜なので、そこまでトップヘビーではないんですが、デル・ポトロ選手のラケット、長さが27.25インチとちょっと長めなんですね。
長さが微妙に長いのは、錦織圭選手のラケットと同じですね。
重い・長い。
そんな扱いにくそうなラケットですが、デル・ポトロ選手のパワーであればなんてことないのでしょうね。
グリップはこちらのレザーに巻き替えられています。
ナチュラルレザーですね。
オーバーグリップは、錦織圭選手やフェデラー選手の使用するものと同じ、プロオーバーグリップ。
その他のカスタマイズとしては、鉛のテープがフレームの両サイドに貼られています。
フレームの両サイドに鉛のテープを貼るのは、プロのプレーヤーに頻繁に見られるカスタマイズですね。
ラケット面のブレが少なくなり、打球が安定します。
縦糸は王道の中の王道
ルキシロン アルパワーです。
横糸はウィルソンのナチュラルガット125ゲージです。
いわゆるハイブリッドですね。
縦糸横糸ともに57ポンドと、ストリングパターンが密なのに、かなりのハイテンションで張っているみたいです。
いや、一般人には無理ですねこのラケット(笑)
いかがでしたでしょうか。
デル・ポトロ選手の使用するラケットが欲しいという方、そんなの売ってないから(笑)
誰も使えないから(笑)
ただ、最も近い感触なのはこちらだと思われます。
重さで言えば、フェデラー選手の使用するオートグラフモデルが近いんでしょうけど、
18×20の打球感であったり、世界のトッププロがこぞって使っているウィルソンのラケットと言うと、BLADEかなと。
まあ、いずれにせよ、デル・ポトロ選手のラケットは、一般的な市販モデルから最も遠いところにあるということだけは確かです。
この記事を読んで、
いいね!と思ってくださった方、
なるほど!と思ってくださった方、
ぜひ下のシェアボタンから
SNSでシェア
してくださいますようお願いいたします。