レザーグリップとシンセティックグリップ

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はじめに

 

この講座は、

「読むテニスの教材」として、

テニスのレベルアップに役立つ情報や、

テニスの上達法、

テニスの練習法、

最新のテニスグッズ

などを紹介していきます。

 

今回は元グリップ

リプレイスメントグリップ

の話です。

 

リプレイスメントグリップとは、

ラケット購入時から、

ラケット本体についている

柔らかい部分。

「元からついている」

あるいは、

「元々のグリップである」

ということから、

元(もと)グリップ

と呼ばれることが一般的です。

 

「リプレイスメントグリップ」

という呼び方だと

長いですからね。

 

で、この元グリップですが、

実はこの部分、

巻き替えができるのです。

こういうのを買ってくればいいんです。

巻き替えは、

オーバーグリップだけでなく、

元グリップもできます。

 

ただ、

元グリップの巻替えは、

オーバーグリップの巻き替え

に比べると、やや手間で、

コストもかかります。

手順を説明すると、

いったん元グリップを剥がします。

 

ラケットの本体が露出します。

ここに新しい元グリップ

を巻き替えればいいわけです。

 

一般的な元グリップには、

こんな商品があります。

 

バボラ シンテック プロ


ここで紹介したのは、

バボラのシンテックですが、

この元グリップというのは、

たとえば、

ヨネックスのラケットだろうと、

ウィルソンのラケットだろうと、

どのメーカーのラケットにも

巻くことができますので、

あまり神経質になることはありません。

なんでも大丈夫です。

 

ただ、

みなさんが巻き替えようとしている

元グリップ、

実は素材に大きく分けて、

2つのものがあります。

 

その違いは知っておかないと、

巻き替えたときに、

違和感を感じるかもしれません。

 

今回はその2種類

元グリップについて、

次の項目で紹介します。


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レザーとシンセティック

 

元グリップの素材は、

大きく分けて、

 

天然素材のもの

人工素材のもの

 

があります。

 

このうち、

天然素材のもの、

主に牛革のレザーなのですが、

このタイプの元グリップを、

ナチュラルレザーグリップ

あるいは、単純にレザーグリップ

と呼びます。

 

こちらは、

レザーグリップの代表的商品

バボラ ナチュラルグリップ


一方、

ウレタンでできている

人工素材のものを、

シンセティックグリップと言います。

シンセティックというのは、

英語で「人工の」という意味ですね。

 

こちらは、

シンセティックグリップの代表的商品

バボラ シンテックプロ


で、両者の違いなんですが、

当然ナチュラルレザーグリップの方が、

値段が高く

高級品

という感じがすると思いますが、

高いもの=いいもの

というわけではありません。

 

最終的には好みの問題です。

 

プロの選手にも、

レザーグリップを使う選手もいれば、

シンセティックグリップの選手もいます。

高いもの=いいもの

ならプロは全員レザーのはずです。

 

次の項目で、

各グリップの特徴をおさえ、

好みのグリップを

探してみてはいかがでしょうか。

 

レザーグリップの特徴

 

レザーグリップの特徴

 

メリット

カクカクしていて、硬いので

グリップの角がわかります。

そのため、

ボールをコントロールしやすい

と言われます。

ボールをコントロールしやすいのは、

他にも理由があって、

レザーの場合、

クッション性の強いシンセティックグリップ

と違い、

ボールの振動・衝撃が、

モロに手に響きます。

したがって、

打球情報を得やすいのです。

 

また、

レザーのグリップは、

耐久性があります。

シンセティックグリップは、

破れたり、潰れたりしますが、

レザーは破れにくく、

潰れにくいため、

いつも握ったときの感触が安定する

というメリットもあります。

 

デメリット

マメができる

なんせ硬いので、

マメはできやすいです。

振動で手が痛くなるというのも、

デメリットかもしれません。

いつもスイートスポットで

打てるプレーヤーには関係ありませんが、

そうでない方にとっては、

ラケットの芯をはずしたときの衝撃が

思い切り手に来るわけですから、

これは結構きついです。

 

やはり、レザーは上級者向け。

 

また、

握力がないと、

すっぽ抜けるかもしれません。

レザーの上からオーバーグリップを

巻けばいいのですが、

直接レザーを握る方は、

汗ですぐ滑るので注意。

オーバーグリップを巻いたとしても、

少し柔らかくて、

握ったときに持ったとこが

沈み込んでくれる

シンセティックグリップと比べると、

やはりレザーグリップは手から

すっぽ抜けやすいので

気を付けっましょう。

他のデメリットは、

レザー自体が重たいので、

元々のラケットのバランスが変わる

ということです。

シンセティックグリップは軽いので、

レザーに巻き替えると、

ラケットの手元が急に重くなったような

感じになり、

慣れるまでは変な感じが

するかもしれません。

 

ここでちょっと、

余談ですが、

プロの間で超人気だった

レザーグリップを紹介します。

もはや、

伝説とも言える

フェアウェイレザー

こちらの商品です。


かつては、

プロの選手が使うレザーグリップ

と言えば、

フェアウェイレザーでした。

 

皮の「なめし」の技術が、

他のメーカーと全然違うレベル。

 

硬いはずのレザーグリップなのに、

柔らかく手に吸い付くような、

そんな最高レベルのレザーグリップ。

 

プロがこぞって使うのもなるほどという商品です。

 

ただ、高いのが難点ですけど。

 

もう一つ、

このフェアウェイレザーの難点は、

めっちゃ重い!

ということ。

 

厚みのあるレザーなんで、

これに巻き替えるだけで、

ラケットの全体重量が

一気に上がってしまいます。

 

非力な方にはおすすめできません。

 

シンセティックグリップの特徴

 

シンセティックグリップの特徴

 

メリット

柔らかく、マメができにくい

握力がなくても滑りにくい

ということですね。

もうすでに、

レザーグリップの項目でも

お話ししましたが、

クッション性があるので、

手への衝撃が少なくて済む

というのもあります。

 

デメリット

グリップの角度がわかりづらく、

コントロールがしにくい

素材の性質上、

つぶれやすく変形しやすい

劣化でボロボロになる

ということぐらいですかね。

押し入れにラケットを数年放置していたら、

グリップ部分が溶けて、

ねちょねちょになっていた

なんてこともあります。

 

と、こんな話をすると、

シンセティックグリップよりも、

レザーグリップの方がいいんじゃないか?

と思われませんか?

 

ところがどっこい、

市販のラケットのほとんど9割以上は、

ラケットの標準装備は、

シンセティックグリップです。

メーカーも、

同じ販売価格で売るなら、

グリップをシンセティックグリップにした方が、

コストが低くて済みます。

そのため、

よほど選手向けのモデルでない限り、

グリップに、

レザーグリップを標準装備とはしません。

 

シンセティックグリップを選択するのは、

何よりメーカーにメリットがあるのです。

 

じゃあ、プロの選手は、

高いレザーグリップであっても、

自分のプレーの質を向上させるために、

惜しげもなくお金をかけるかというと、

そうでもなくて、

最初にもお話ししましたが、

プロの選手でも、

レザーを使うとは限りません。

 

というか、

最近はむしろレザーグリップの選手も、

シンセティックグリップの選手も、

半々くらいではないかというのが現状です。

 

次に、

プロ選手の使用するグリップ

を見てみましょう。

 

プロ選手の使用するグリップ

 

レザーグリップの選手

 

フェデラー選手

ワウリンカ選手

ガスケ選手

モンフィス選手

大坂なおみ選手

 

ジョコビッチ選手

は二枚オーバーグリップを巻いているので、

あまりレザーのカクカクした感じ

ではないかもしれませんね。

 

逆に、

シンセティックグリップを使う選手は、

ナダル選手

ナダル選手の使うグリップはこれ。

マレー選手のグリップはこれらしいです。


わざわざヘッドのグリップを

これにしている理由?

なぞです(笑)

そんなにいいのか、

一度買ってみようかと思っています。

カラカルって、

日本ではそんなになじみのない

メーカーかもしれませんが、

スカッシュでは有名なブランドです。

 

ガンマハイテックというグリップも

プロにはなぜか人気でした。

最近はあまり売ってるのをみませんね。

 

錦織圭選手

ゴファン選手

ベルダスコ選手

あたりもシンセティックグリップ。

錦織圭選手のグリップは、

こちらの記事をご覧ください。

錦織圭選手のグリップを真似したい方へ

この記事の通り、

錦織圭選手のグリップは、

形がちょっと特殊です。

 

先にお話しした通り、

昔はプロの選手と言えば、

ほとんどレザーグリップでしたが、

今はレザーグリップと

シンセティックグリップは

半々くらいかもしれません。

 

レザーグリップが減った理由

 

プロの選手の使用率もそうですが、

一般のプレーヤーでも、

レザーグリップの使用率は

減ってきています。

 

市販のラケットが、

レザーでなくなってきている理由は、

メーカーのコストの削減のため

と先ほど書きましたが、

硬いレザーグリップが、

一般のプレーヤーにウケが悪い

というのもありますね。

小さな子どもなんかも、

硬いレザーでテニスを始めたら、

テニスが嫌になるかもしれません。

 

そんな事情も手伝ってか、

ジュニアの頃から慣れ親しんだ

シンセティックグリップを、

ずっと使い続け、

そのままプロになった

という選手が増えているのは

当然なのです。

 

昔はラケットに

レザーグリップが標準装備でした。

それで育った世代は、

レザーグリップに慣れ親しんでいますが、

今後はそういったプレーヤーは少なくなりますね。

 

ただ、今後もレザーグリップを使う選手が

絶滅するということはないと思われます。

 

やはりレザーグリップには、

レザーグリップにしかない

メリットがあるからです。

 

実際、

大坂なおみ選手のような若手の選手が、

レザーのグリップを使っているらしいのです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

大坂なおみ選手のラケットスペックについて

また別の機会に、

プロの選手が使っているグリップの、

まとめ記事なんかを作ってみたいと思います。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

レザーグリップ

 


シンセティックグリップ


みなさんの好みに合わせて選んでください。

 

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