この講座は、
「読むテニスの教材」として、
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テニスの練習法、
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などを紹介していきます。
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今回は戦略の話です。
トッププロでスライスが上手いなと思う選手を紹介します。
しかし、まあバックハンドのスライスなんて地味ですよね。
片手打ちバックハンドなら、スタン・ワウリンカ選手の豪快なバックハンドのような
派手なショットについつい目が行きがちですが、
スライスの重要性について、上級者なら必ず理解しているはずです。
では、スライスのうまい選手を二人紹介。
男子の選手なら、ダニエル・エバンズ選手。
女子の選手なら、ウィンブルドン2021を制したアシュリー・バーティ選手あたりが思い浮かびます。
二人には共通点があります。
それは、世界のトッププロとしては小柄ということ。
ダニエル・エバンズ選手175cm
アシュリー・バーティ選手166cm
と男子なら190cm、女子選手なら180cmが珍しくないトッププロの世界において、
この体格のハンデは致命的とさえ思われるのですが、
両選手とも、そんなことは一切感じさせないプレーを見せてくれます。
スライスのうまさが際立つ2人のテニス。
体格のハンデを全くと言っていいほど感じさせず、
パワーテニス全盛の時代を生き残る老獪さ。
彼らの活躍は体格のハンデをものともしないフィジカルの強さや、
足の速さにも支えられていますが、
スライスの技術の高さも大きな支えとなっていると思われます。
われわれアマチュアの選手は、彼ら、彼女らの戦略を大いに参考にすべきです。
ベテランの試合に出られる方なんかも、ぜひ参考にすべきですね。
とくにベテランのシングルスの試合では、
スライスでの粘り強いプレーが求められます。
ベテランシングルスの強者でスライスが上手くない選手など一人もいないと言っても良いくらいです。
さて、バックハンドの片手打ちスライスですが、
両手打ちバックハンドのプレーヤーが大多数になった現代では、
その存在意義が過去と大きく変わってきています。
片手打ちバックハンドのスライスというと、
木製ラケットの時代のようなクラシカルなスタイルと形容されることもありますが、
実は使い方次第では極めて現代的なものになるのです。
かつてのバックハンドのスライスは守備的なもので、
攻撃ができないときの「一時しのぎ」的なものと考えられがちでした。
しかし、本当にスライスがうまい選手を見ていると、
スライスを起点にして攻撃を仕掛けるようなプレーをしたりしますね。
全く弾まないような、低く滑るスライスを打って、
相手からチャンスボールを引き出す。
これは、もはや守備ではなく、攻撃なんですね。
もちろん、守備のショットとしての重要性も忘れてはなりません。
かつて世界チャンピオンであったアンドレ・アガシ選手が、
「芝のコートで戦うときには、いかに相手にネットよりも低い打点で打たせるかを考える」
ということを語っていたのを思い出しました。
相手の強打を封じるために、戦略的に放たれるスライス。
その場しのぎでとりあえず返すショットでは全くないのです。
芝のコートではこのスライスの使い方が非常に有効になります。
これが、クレーコートやハードコートだと、全く戦略は変わってくるんですよね。
ボールに強烈なトップスピンをかけて、
相手の頭上までボールが跳ね上がるようにボールを打つのが、
クレーコートやハードコートの定石です。
その中に相手に跳ねない球や、わざと浅い球を混ぜて打たせることで、
相手のバランスを崩してミスを誘ったり、相手を疲弊させたりする。
コートの性質によって様々なプレーが求められるのがテニスの難しいところ。
そうでえるにも関わらず、全仏もウィンブルドンも続けざまに制してしまう
ジョコビッチ選手はやはりすごいということになります。
ジョコビッチ選手もそのバックハンドのほとんどは両手打ちのバックハンドですが、
時おり挟む片手打ちのスライスが絶妙だったりするんですよね。
やっぱりそこは世界チャンピオンだなーと思わず見とれてしまう部分です。
なので、今回スライスがうまい選手としてダニエル・エヴァンズ選手を挙げましたが、
ジョコビッチ選手もスライスはめちゃくちゃうまいですし、
ロジャー・フェデラー選手がスライスの名手であることは言うまでもないことです。
現代パワーテニスのバックハンドというと、
ズベレフ選手やルブレフ選手のような両手打ちの強烈なダウン・ザ・ラインや、
片手打ちバックハンドでも、ワウリンカ選手や、
ティエム選手のような猛打に注目が集まりがちですが、
エバンズ選手や、バーティ選手がなんでもない顔をして放つ
クロスへのキレのあるスライスにも注目して欲しいと思います。
最後になりましたが、おすすめテニスラケット講座なので、
エバンズ選手とバーティ選手の使用するラケットを紹介しておきたいと思います。
ダニエル・エバンズ選手の使用するラケット
ウィルソン プロスタッフ
フェデラー選手も愛用するプロスタッフシリーズですね。
正統派・クラシカルなテニスというエバンズ選手らしいチョイスという感じがします。
アシュリー・バーティ選手の使用するラケット
ヘッド グラビティ
最近このラケットはカラーリングが変わって、
女子にもウケるデザインという感じになりましたね。
さて、両者の使うラケットの特徴なのですが、
いずれも、やや薄めのフレームで、
少し「しなり」が感じられるモデルというとこが共通点ですね。
やはり、ボールがラケット面に「乗っかる」ような感覚がある方が、
スライスは打ちやすいのかもしれません。
スライスのうまい選手と言われて、
私が真っ先に思いついたのはシリル・ソルニエ選手
知ってる人、いるかな、、、
もうかなり前になりますが、
キレのあるスライスで戦う異色の選手でした。
松岡修造さんが、
「世界一スライスがうまい男」
と形容したこともあったくらいなんですが……
ぜひ間近で見てみたかった。
動画なんかも探しましたが、適当なものがなかったのであしからず。
いかがでしたでしょうか。
ぜひみなさんもスライスの重要性について再確認し、
しっかりスライスを練習してください。
ちなみに両手打ちバックハンドの管理人は、
このスライスがほんとに下手です(笑)
というか両手打ちバックハンドも下手です(笑)
バックハンドは合格点ではありません。
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