なぜテニスにはスイッチヒッターがいないのか
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今回の記事は、タイトル通り。
なぜテニスに
「スイッチヒッター」
がいないかという話です。
スイッチヒッターというのは、
「右でも左でも打てる選手」
ということです。
テニスのトップ選手で右手も左手も、
どちらも片手で自由に使えるという選手はまずいませんよね。
右側にボールが来たら右手でフォアハンドを打って、
左側にボールが来たら左手でフォアハンドを打って、
なんてことができたらとても強そうなのですが、
テニスのスイッチヒッターというのはあまり例がありません。
ところが、野球選手にはスイッチヒッターと呼ばれる選手がゴロゴロいるわけです。
また、「右投げ左打ち」なんて選手は山ほどいます。
野球のスイッチヒッターは、大して珍しくもないのです。
彼らは相手のピッチャーの特性に応じて、
あるいはその日の気分なのか(笑)
自由自在に右打席と左打席を使い分けます。
野球でできるスイッチがなぜテニスにできないのだろうという話なのですが、、、
その答えとは。
まあ、これは単純に、
「野球のバットは両方の手で握るから」
というのが答えです。
テニスだって、フォアハンドもバックハンドも両方両手打ちという選手はいるわけです。
右にボールが来た時には右手でフォアハンド、
左に来た時には左手でフォアハンドなんて選手は、
アニメの世界か、よほど低レベルな選手の間でしか実現されていません。
野球でもスイッチヒッターがいるのに、
スイッチピッチャーはまずいませんよね。
YouTube見てて、メジャーリーガーで一人だけ見たことあるけど(笑)
まあ、例外中の例外と思ってもらってかまいません。
それほど片手でボールを投げる動作、打つ動作というのは難しいわけです。
昔、野球の本で、「君も左バッターになれる」というようなタイトルの本を読んだことがあります。
あ、そう、これこれ。
これは右打ちのバッターに左バッターになることを薦める本なんですが、
野球をやらない私でも読んでいて面白かったです。
野球の場合は、左バッターの方が一塁に近いわけですから、
左バッターの方が圧倒的に有利なわけですよ。
かのイチロー選手が、もし右バッターであれば、
今のようにたくさんの内野安打は打てていないはずです。
そんなわけで、野球の場合はがんばってでも、
右バッターから左バッターになる価値があります。
さらに、右バッターから左バッターになるためのハードルも低いのです。
前述のように野球のバットは両手で握りますからね。
右利きの人が、左バッターになると、
利き腕の右手でバットを引っ張り出すような感じになって強くボールを叩けるわけです。
野球のバッティングは引っ張り出すような感覚でボールを打ちます。
この辺は左手主導でボールを押すように打つテニスのバックハンドとはちょっと違いますよね。
テニスの場合、わりと男子の選手なんかに多いですが、
バックハンドを右手主導でボールをひっぱたくという選手もいるので、
必ずしも左手主導が正解とは言えませんが。
とにかく、テニスの場合、野球のように思いきりボールを叩くというわけではないので、
テニスのスイングと野球のスイングを並列に考えるのは無理がありそうです。
みなさんの周りにもいませんか?
ときどき利き腕と反対側でプレーしている人。
両側上手くなりたいという気持ちはわからないでもないのですが、
それをやってうまくなれるほど、テニスは簡単ではありません。
よくビジネスの世界では、「選択と集中」という言葉が使われますが、
本当に大切なことに集中しなくては、大成などしないのです。
もし、偉大なチャンピオンであるロジャー・フェデラー選手が、
今までの練習時間の半分を右手、半分を左手で練習していたとしたら、
世界チャンピオンになっていたと思いますか?
おそらく、それでは母国内のジュニア大会で上位に進出することすらできなかったことでしょう。
みなさんも、
「右手も左手も初中級レベルの人」
になりたいのか、
「右手は上級、左手は全くの初心者という人」
のどちらになりたいのかは、一度真剣に考えた方がいいでしょう。
それでも、利き腕と反対側で練習するという誤った考えが後を絶たない理由の一つは、
とあるチャンピオンが、右手をケガしたときに、左手で練習をしたというエピソードがあるからかもしれませんね。
これって、全日本チャンピオンの増田健太郎選手のエピソードだっけな。
ともかく、それは、ケガをして何にもしないよりマシだから利き腕と反対側で練習しただけであって、
そもそもケガなどなかったら、利き腕と反対側で練習するような無駄なことを、
トップ選手がするはずなどないのです。
時間は限られています。
もっと集中して練習しなくてはダメなのです。
いかがでしたでしょうか。
今回はここまでです。
またこの話題については別の記事で触れようと思います。
スイッチヒッターってロマンはありますが、
現実にはむつかしいものなのです。
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