テニスラケットのグロメットって何?交換できるの?
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今回はラケットの基礎知識についての話です。
初心者向けの話なので、中級者以上の方はスルーして別の記事をお読みください。
テニスラケットのグロメットって何かわかりますか?
何のために付いているかわかりますか?
交換出来るということを知っていますか?
食べ物じゃないと知っていますか?
グロメットって、これのことね。
ラケットの周辺についているプラスチックの部品のことです。
(上の写真なら黒い部分がグロメットです。)
このプラスチックの部品は、ラケットを買ったときからラケットに標準装備なので、
グロメットだけを別売りで買ったことがあるという初心者はまずいません。
グリップテープ(オーバーグリップ)なんかは標準装備でないので、
別売りのものを準備するとは思うんですけどね。
実はこんな風にグロメットだけ別売りしているんです。
こんな風に袋に入っていて、
開けるとこんな感じ。
だいたい価格としてはこんなもんですね。
1500円~2500円程度が平均といったとこでしょうか。
で、このグロメットを買うときは気を付けないといけないことがあって、
グロメットは、
「各ラケットに対応したもの」
を選ばなければいけないということです。
ラケットの形状は皆違いますから、
それぞれのラケットの「専用グロメット」を買わないといけないのです。
ヨネックスのラケットのグロメットがウィルソンのラケットに付かないというくらいは、
誰でもわかるかもしれませんが、
例えば、同じバボラのピュアドライブというモデルであっても、
2015年に発売されたものと、2021年のモデルでは、
グロメットに互換性がなかったりするので注意が必要です。
まあ、たまに旧モデルと、新モデルでグロメットに互換性があったりするので、
それはそれで面白いのですが。
こちらの記事では、互換性のあるモデル間でグロメットを変えて遊んでます。
それはさておき、ラケットにもともと付いているものを、
なんでわざわざ買ったりするのさ?
と思った初心者のあなた。
実はこのグロメットというのは消耗品なのです。
グロメットというのは、ラケット本体に傷をつけないためのものです。
テニスラケットというのは、通常のプレーをしていても、
地面に擦れて傷んでくるのが当然のものなのです。
乱暴に使ったりかじったりしているから傷むというわけでなく、
(最初に書きましたが、食べ物ではありません)
ラケットというものは、道具ですから、
使って行くうちに損傷するものです。
インドアのカーペットコートで使うくらいだとなかなか損傷は起きませんけどね。
ローボレーやハーフボレーをハードコートでしたときに、ラケットが地面をわずかですが擦る。
そういったことが積み重なっていくと、ラケット本体はすぐに傷みます。
グロメットはラケット本体をカバーするように覆っているので、
ラケットの損傷を防いでくれるのです。
とくにこのラケットの先の部分は地面と擦れたりして、
最も損傷しやすい部分なので、
グロメットがラケットの本体をきれいに覆っているわけですね。
オムニコート(砂入り人工芝のコート)なんかでラケットを使うと、
このグロメットの隙間に、小さな砂粒が入って、
グロメットが徐々にめくれあがったりして損傷したりもします。
ただ、傷むのはラケット本体の代わりにグロメットが傷むので、
傷んだときには、傷んだグロメット部分だけを交換すればよいのです。
もしグロメットがなかったとしたら、
傷んだラケット本体の交換になるので、コストは半端ないです。
グロメット様々ですね。
ラケット本体を傷つけないためにエッジガードを貼るというのも手ですが、
あまり硬式テニスの選手は使いませんね。
ソフトテニスでは、割とよく見かけるポピュラーな商品だったりしますけどね。
グロメットがラケット本体を守るカバーみたいなもんなんで、
カバーの上にカバーを付けるのはやりすぎかなと。
本屋さんで、「ブックカバー要りますか?」
って言われたら私は「要ります」って言うんだけど(笑)
そういう理由もありますし、プロの選手があまり使っていないので、
エッジガードを付けるのは何となくダサいというのもあるかもしれません。
何となくダサい、、、
硬式テニスでエッジガードを使っていると、
そういう目線で見られるかもしれませんので、
使う人は気を付けて。
エッジガード、それでもつけたい方には、つけ方を解説してるのでどうぞ。
張るんなら、キレイに張りましょう。
シワシワのエッジガードなんて見苦しくて目も当てられません。
さて、そんなグロメットの話ですが、
実はラケット本体の損傷を防ぐという以外にも、
重要な役割を持っています。
その役割というのは、
ざっくり言うと、
「ストリングのサポート」
です。
どういうことかと言うと、グロメットがあることで、
それがない場合と比べて、ストリングのスイートスポットが広がったり、
安定感が出たり、一定の役割を担っているということです。
例えば、バボラのようにウーファー機能といいまして、
グロメットがフレームからボコッと飛び出すような設計をしているのは、
ストリングを張ったときに、ストリングが少しでも長くなるようにして、
スイートスポットを広げるための工夫なのです。
最近はバボラもこういう風に露骨にウーファーを露出させず、
ウーファーが中に隠れて見えないようにして、
スッキリとした見た目にしてたりしますけどね。
あとは、ストリングが傷まないように、
グロメットが、ラケット本体のフレームと直接接触しないようにしているというのも重要です。
ストリングの中でも、特にナチュラルガットの場合は、
ラケット本体にストリングが接していると、そこからガットが傷ついて切れてしまう恐れがあります。
木製ラケットの時代には、このような本革のパーツをストリングとラケット本体の間に挟み、
ストリングが切れにくくしたりしたものです。
どんなラケットにもプラスチックのグロメットが装着されていて当たり前の現在、
このパーツは必須ではなくなったものの、
このパーツがあることで、打球感が柔らかくなるとかそういった理由から、
今でも使う選手は結構います。
ロジャー・フェデラー選手なんかが、その筆頭ですね。
このパーツは「マメ皮」なんて呼んだりしていましたが、
また、このパーツについては別の記事で触れることにします。
さて、以上グロメットの役割について、解説してきましたが、
実はプリンスのO3シリーズのようにグロメットがないモデルもあるのです。
このO3という機構は、
あえて「グロメットなし」という構造を持つプリンスの意欲作。
登場した時は、本当にグロメットなしで大丈夫?
と思ったものですが、
長年に渡って、その独特の打感が支持されています。
グロメットなしと言っても一番損傷が起きやすいラケットのトップには、
ちゃんとキャップが付いているので、ご安心を。
また、グロメットには、こんなタイプもあります。
フルキャップと言われるヘッドのグロメット。
ラケットのトップからサイドまで、キレイにカバーされています。
その分ラケットの全体重量が上がってしまうんですが、
このフルキャップのグロメットのおかげで、
ラケットの面ブレが少なくなったり、安定感が生まれる効果も。
フルキャップのグロメットと言えば、
ヘッドの競技者向けラケットの最高峰、プレステージシリーズですね。
いや、グロメット一つとってみても、奥深いですね。
いかがでしたでしょうか。
最後に交換方法の解説記事のリンクを載せておきますね。
このグロメット交換。
初めてやると、途中で投げ出したくなるくらい大変です。
手数料を払ってでもお店の人にやってもらいたいという気持ちもわかりますが、
何でも自分で一度はやってみるといいです。
自分のラケットにより愛着が持てるかもしれません。
まあ、一度下のリンクからグロメットってこんな感じなのかと見ておいてください。
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