リターンはストロークではない

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はじめに

 

どうも。管理人の山口です。

 

今回はリターンの技術についての記事です。

 

サーブのリターンを苦手にしている方、けっこういますね。

 

でも、テニスのゲームの始まりはサーブ。その次がリターン。

 

ここがしっかりできていないとゲームが締まった感じになりません。

 

なんとかしたいですよね。

 

今回はリターンのコツについてお話ししましょう。


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グリップの確認

 

まず、グリップの確認からしておきましょうか。

 

リターンのときのグリップは普通のストロークと同じように握ってもらえたら大丈夫だと思うんですが、これについて元世界チャンピオンのアンドレ・アガシ選手が面白いアドバイスをしていました。

 

アガシ選手は、現役当時、世界一のリターンを打つ選手と言われたほどのリターンの名手です。

 

そのアガシ選手のグリップは、右利きの両手打ちバックハンドが前提となりますが、

 

右手がフォアハンドのイースタン左手がバックハンドを打つときの左手のグリップ」で握って構えていたそうです。

 

そう、つまりアンドレ・アガシ選手は、右手でフォアハンドを打ちやすい持ち方、左手でバックハンドを打ちやすい握り方で持っていたため、あれほど早いタイミングでボールを打ち返せたということです。

 

アンドレ・アガシ選手はフォアハンドをイースタングリップで打つので、ウエスタングリップのフォアハンドの選手にはちょっとやりにくいかもしれません。

 

それでも、われわれはアンドレ・アガシ選手から、速いサーブを打ち返すために万全の準備をするということを学べるかと思います。


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リターンの打ち方

 

リターンを打つときには、ストロークと同じように考えて打たないようにしましょう。

 

リターンはストロークとは別物です。

 

相手のサーブを打ち返すわけですから、速くて、伸びてくる球を打つためのいくつかのポイントがあります。

 

まず、相手のサーブが速いとき、テイクバックの動作を小さくしましょう。

 

ストロークのときに、大きく後ろにラケットをぐるりと回してボールを打つ方は要注意。

 

相手のサーブが速くなればなるほど振り遅れてしまいます。

 

リターンのテイクバックはコンパクトにすることです。

 

ワンバウンドの球をボレーする感覚でよいのです。

 

ストロークの握り方でボレーをする感じですかね。

 

ボレーをするときに大きく振りかぶることはしませんよね?

 

同じ感覚でいいんです。

 

サーブのリターンはストロークよりも、むしろボレーに近いと思ってください。

 

ただ、これは相手のサーブが速いときの話です。

 

相手のサーブがひょろひょろの遅い球であれば普通にストロークしてオッケーです。

 

レベルが低い相手の場合、セカンドサーブがストロークのスピード以下で飛んできたりもします。

 

そんなときにサーブのリターンを「ボレーに近い」と考える必要なんかないですよね。

 

トッププロのリターンに学ぶ

 

過去の記事でも書いたのですが、アンディー・マレー選手のリターン

https://mindtennis.net/2016/09/07/post-451/

 

私はかつてマレー選手を生で見たことがあるのですが、そのリターン技術は本当にすごかったです。

 

超ビッグサーバーのカルロビッチ選手を相手にリターンをするのを見たのですが、220キロ以上で飛んでくるカルロビッチ選手のサーブなど普通の選手ではまともに返すことなどできません。

 

マレー選手はどうやってリターンをしていたかというと、

 

フォア・バックともに「コンチネンタルグリップで浮かせないようにブロックをして」リターンをしていました。

 

これって、まさに「ボレー」ですよね。

 

一般の方も参考にしていただきたいんですが、相手のサーブがある程度のスピードになって、ストロークのグリップでは反応できないところまでになったら、

 

コンチネンタルグリップ」でブロックして返すというのも作戦の一つです。

 

スタニスラフ・ワウリンカ選手のリターンも参考になります。

 

ワウリンカ選手についても過去に記事がありますので、ぜひ読んでみてください。

https://mindtennis.net/2016/09/13/post-458/

 

ワウリンカ選手はあれほど素晴らしい片手バックのトップスピンを打つのにもかかわらず、バックでのリターンはほとんどスライスです。

 

ちょっと意外な感じもするんですが、それがワウリンカ選手の戦略なんですね。

 

リターンからトップスピンで攻撃されるのはもちろん嫌ですが、自分が打ったいいサーブをスライスで見事に沈めてこられるのも嫌なもんです。

 

私はかつて全日本選手権の準優勝者、權伍喜選手と対戦したことがあるのですが、どんなに良いサーブをバックに叩き込んでも、見事なスライスが返ってくることに猛烈なプレッシャーを感じました。

 

もちろん、彼らのレベルであれば、リターンからいきなりストレートめがけてエースを奪いに行くこともできるのでしょうけども、彼らは知っているのです。

 

リターンをミスしない。」ということが、どれだけ相手にプレッシャーを与えることになるかということを。

 

リターンから無理な強打をして、ミスをたまにしてくれる相手というのは、対戦していてとても楽なんです。

 

サーブ一本でポイントが取れると、サーブを打つ側としてはどんどんリズムに乗れるので楽なんですよね。

 

リターンをミスしないというのは本当に大事なんです。

 

プレースタイルにもよりますが、リターンをどのように打つか、どこまで攻めるか、守るかということもきちんと考えておかなくてはなりません。

 

リターンをどこに打つか

 

では、リターンをどこに打つかということを考えてみましょう。

 

過去の記事にも書きましたが、

 

モニカ・セレス選手とメアリー・ピアース選手という2人の対照的なプレースタイルのリターンを見てみましょう。

 

過去記事はこちら。

 

 

 リターンから超攻撃的に仕掛けていくモニカ・セレス選手は、リターンから鋭角のクロスを狙って打っていきます。

 

一方のメアリー・ピアース選手はまずセンターに返してミスのリスクを回避します。

 

トップ選手であってもこれだけ考え方が違うものなんですね。

 

私の場合はセンターに返すことがほとんどです。

 

やはりミスを回避するという意味合いもありますし、相手のファーストサーブをコーナーめがけて確実に決めていくほどの技術はないからそうなりますよね。

 

みなさんもリターンを練習するときにはちょっと考えてみてください。

 

ミスが多いのはリターンの技術が低いからですか?それとも、そもそも狙っている場所がむつかしい場所だからですか?

 

シングルス・ダブルスかかわらず、狙っているコースが悪いからミスをしているという場合はけっこうあります。

 

ダブルスならいきなりストレートにかっこよく決めようとしてミスしているとかですね。

 

今回の記事はここまで。

 

リターンについてはまた記事にしてみたいと思います。

 

よくよく吟味あるべきものなり。

 


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