おすすめのテニスラケット
今回は道具の話。
これからテニスを始めるためにどんなラケットを買おうか迷っている方、今のラケットから買い替えようかと思っている方、必見です。
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迷ったら、一番のスタンダードを買え。
これはどんな世界でも共通の鉄則だと思います。
じゃあ、テニスのラケットで今何がスタンダードかと言われると、これです。
バボラのピュアドライブです。
管理人の山口も現在このラケットを気に入って使っています。
「黄金スペック」
という言葉は最近考え出された言葉のようですが、重さ300g、バランス320mmのラケットを指して言うようです。
数学で「黄金比」というものがあります。
これは名刺とか、国旗とか人が美しいバランスだと感じるものはなぜか縦と横の長さの比が 1:1.618 になっているという法則を指して言うのですが、
ラケットの「黄金スペック」という言葉はおそらくそれに乗っかってネーミングされているんでしょうね。
300g 320mmというスペックが本当に人間にとって最高のバランスなのかどうかはさておき、たしかに黄金スペックと呼ばれるラケットが使いやすいのは事実です。
先ほど紹介したバボラのピュアドライブもこの黄金スペックです。
300g 320mmというのは万人にとって使いやすいというのが、メーカーの言い分ですが、女性や年配の方ならもうちょっと軽くてもいいかもしれませんね。
女子選手なら280gとか、270gとかでも全然かまわないと思います。
私は選手のときにずっと探していました。
「私にとって、ベストのラケットは何だろうかと。」
いろんなラケットを試打して、新製品が出たら替えてみたり、ラケットに重りをつけてカスタマイズしてみたり、、、
でも、結局どれが一番合っているのかわかりませんでした。
もちろん、今使っているピュアドライブは好きですよ。
でも、自分にとってそれが本当にベストのラケットかと聞かれると、それはさっぱりわかりません。
もしかしたら、同じバボラのピュアアエロの方がいいのかもしれませんし、ピュアストライクの方がいいのかもしれません。
答えは出ないままです。
そして、答えなんか別に出なくていいと思っています。きっと私はこれからもピュアドライブを使っていると思います。
と、まあ、こんな感じで、選手を引退した今でもわからないんですよ。ベストのラケットなんて。
テニスを始めて25年経ちました。
25年間探して見つからないんです。
これはもう見つかるわけがない。
そう、今からテニスを始めるためにラケットを買おうと思っている方、ラケットを買い替えようかと思っている方、はっきり言いましょう。
「ベストのラケットなんかいきなり見つかるわけがない!」
と思ってください。
ですから、ひとまず、「スタンダード」と呼ばれるラケットを選んでください。
あとは、「練習あるのみ」です!
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「自分にとってのベストのラケット」がどこかにあるはずだと思って、あれこれラケットを変えまくるのは間違いです。
きっとそのベストのラケットは、この世に客観的に一つ存在します。
身長、体重、筋力、好みの打感、プレースタイル、、、、
などなど、それぞれの選手のデータを一つずつ拾っていけば、このラケットがベストに違いないという答えが一つあるには違いありません。
でも、その答えはどこにあるのかというと、各メーカーがしのぎを削って技術競争して出してきている無数のラケットの中から探すわけでしょ。
さらに言うと、ラケットだけでなく、ガットのセッティング、グリップなどなどチューニングを含めて考えると、その組み合わせの数は無限大です。
その中から答えを探すなんて、大海に投げ込んだ一つの石を探すに等しい難題だと私は思います。
めぐりあうはずがないんです。
そうであるにもかかわらず、私は選手のときに思っていました。
「ベストのラケットにラケットを変えることでなんとか今の自分を超えられるんじゃないか」と。
そうなんですよ。
負けが続いたり、苦しい時って、自分を何とか変えたいと思うんですけど、練習したって、筋トレしたって、その成果はなかなか見えるものではありません。
これに対して、ラケットやガットを替えるのは簡単です。
そして、替えることでたしかにプレーも変わったような気がするものなんです。
でも、これが落とし穴。
ラケットを替えると、それに慣れるまでに時間がかかります。
やっと慣れてきたのに、また試合に負けるとラケットを替えたくなる。
こうなるともう最悪です。
ラケットをコロコロ替えるやつにうまいいやつはいません。
ラケットのことを考えている暇があれば、一回でも多く素振りするべきなんです。一回でも多くボールを打つべきなんです。
ラケットなんかスタンダードのものでいいんです。
替えるのはラケットではない。変えるのはおまえ自身だ!!
私の身近に超強い選手がいます。
私と同い年ですが、私とは実績も実力も雲泥の差。
コーチング技術の知識も経験も全く私は足元にも及びません。
シングルで私が試合をしてもらっても、私は過去3戦全敗。コテンパンにやられています。
とにかく強いし、ボールも重い。
あ、ボールの重い・軽いについてはこちらの記事を読んでください。
https://mindtennis.net/2017/09/17/forehand-2/
あまりに強烈なボールが来るんで、一度聞いたことがあるんです。
「ラケットになんか特殊な改造してます?」
いや、ほんとにそう聞きたくなるぐらい、とんでもなく重い球が飛んでくるんです。
これに対する答えは意外なものでした。
「なんにもしてない。」
思わず拍子抜けでした。
なんと私と同じ300g 320mmのラケットをそのまま使っているとのこと。
さらにこうも言われました。
「メーカーがベストと思って設計してきているラケット、いじる必要ないよね。」
、、、たしかに。
それ以来、私もラケットのカスタマイズは一切してません。
(もちろん、このサイトを訪れてくれるカスタマイズ好きの方に、カスタマイズの情報提供はしていますけどね。)
黄金スペックのいわばスタンダードのラケットをそのまま使ってあれだけ強いなら、みなさんも真似をするべきです。
そう、ラケットなんか市販の黄金スペックラケットをそのまま使っていれば何にも問題ないのです。
「受験はジーニアスやで」
高校生のときに、とある大学受験の予備校の先生がこう語っていたのを鮮明に覚えています。
ジーニアス英和辞典
これは大修館が出している、高校生にとって、定番の英和辞典です。
その予備校の先生はこう言っていました。
「受験で落ちるやつってな、なんかズレてんねん。みんなが使ってるのと違う変わったテキストで勉強してたりするんや。」
「受験はスタンダードを使ってなきゃ受からへんねん。」
ようするに「みんなが使っているもので勝負しろ。」ということです。
みんなが使っているもので勝てなかったら、それは間違いなく自分のせいだと納得できるでしょう。
テニスも同じです。
ラケットに個性はいりません。
個性はあなたが発揮すればいいのです。
こんな普通のラケットを買って、そのまま使ってください。
自分に道具を合わせるのではない。道具に自分を合わせるのです。
どんな道具でも、自分にとって「ベスト」までいかなくても、スタンダードのラケットを使ってプレーしていれば、必ずうまくなります。
先ほどお話しした、私の身近にいる強い選手もこう言ってました。
「ラケットのカスタマイズは一切しない。でも、もしカスタマイズするとすれば、メーカーの人にしてもらうね。」
そう、本当に強い人っていうのは、自分でラケットのカスタマイズなんかしません。
本当に強い人になれば、メーカーの方からあなたにこう言ってきます。
「もっと強くなるために、もっといいプレーができるようになるために、うちのメーカーと契約しませんか。あなた用にカスタマイズしたラケットを提供します。」と。
その日が来るまでラケットはスタンダードで勝負してください。
よくよく吟味あるべきものなり。
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