男子プロテニス選手のガットとテンション一覧 まとめ
この講座は
「読むテニスの教材」
として、
みなさんのテニスのレベルアップ
に役立つテニスの上達法や、
最新のテニスグッズ
などを紹介をしていきます。
今回はストリングのお話です。
男子トッププロのガットと、
テンションの話をしましょう。
テンションって何?
っていう方は、
まずこちらから読んでくださいね。
こちらの記事でも紹介していますが、
一般的に、
テニスラケットのガットというのは、
50ポンドくらい
(だいたい22kg~23kgくらい)
の強さで張られています。
じゃあ、われわれアマチュアと違って、
トッププロの選手たちは、
ちょっと気になりませんか?
今回の記事では、
トッププロの使うガットの
種類、テンション
についてまとめてみようと思います。
まとめて見てみると、
意外な結果が見えてきました。
スポンサーリンク
男子トッププロ(敬称略)の
データは少し古いものも混じっていますし、
選手本人が公にしているものとも限らないので、
正しくないものもあるかもしれません。
また、選手も試行錯誤して、
テンションを変えたりするため、
現在、あるいは今後においても
このデータと同一かどうかはわかりません。
あくまで参考程度ということでお願いします。
・・・59/56ポンド
縦:バボラ VSチーム
男子ツアーで圧倒的な強さを誇る
ジョコビッチ選手。
彼が使用するガットはやはり、
チャンピオンらしい、
王道とも言われるものです。
・・・48.5/45ポンド
誰もが憧れる伝説の王者
フェデラー選手の真似をしたい
という方は多いですね。
ぜひ、フェデラー選手のセッティングを
知っておいてください。
フェデラー選手は最近では、
もう少し高いテンションで張っているとも言われています。
58/54くらいだと言われています。
縦:ウィルソン ナチュラルガット
横:ルキシロン アルパワーラフ
このアルパワーラフは、
先ほどジョコビッチ選手のところで
紹介したアルパワーの表面に、
エンボス(型押し)加工を施し、
表面を凸凹にすることで、
スピンをかけやすくしたモデルです。
アルパワー・アルパワーラフともに、
世界のプロツアーの中では圧倒的使用率。
どんなストリングか、
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
フェデラー選手の使用するガットは、
このアルパワーと、
ウィルソンのナチュラルですが、
それをセットにして売っているものもあります。
フェデラー選手の真似をしたい方は、
ぜひともこれを使いましょう。
・・・55ポンド
ハイブリッドではなく、
縦横ともポリですね。
しかも、ゲージが極太の135ゲージ。
ナダル選手ならではですね。
ラケットもナダル選手らしいこだわりが。
ぜひ下の記事を参考にしてください。
・・・62ポンド
ちょっと古いデータです。
マレー選手はたしか、
現在は縦と横が逆になっていたかと。
https://mindtennis.net/2019/04/15/racket-43/
マレー選手ほか、
多くの選手が使用する
こちらはもう、
世界最高のガットとも言っていい、
最高のナチュラルガットです。
スタン・ワウリンカ
・・・61.7/57.3ポンド
縦横とも
ワウリンカ選手は、
ナダル選手と同じく、
トップレベルの選手にも関わらず、
ハイブリッドではなく、縦横ポリ。
しかし、そのテンション、
0.1ポンド刻みってほんとなの?
調べてみてびっくりでしたが、
ワウリンカ選手はガットの張替えのとき、
こんな細かいテンションの指定
をするんですかね。
だとしたら、本当にストリンガー泣かせです。
0.1ポンド刻みの違いを出せる
ストリンガーなどなかなかいないです。
錦織圭・・・49/51
これはルキシロン 4Gを使用していたころのデータですが、
現在では、
縦:ウィルソン ナチュラルガット16
錦織圭選手ほど
テンションがよく変わる選手も
あまりいないと思います。
しかも、30ポンド台で張っていると言われています。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
ミロシュ・ラオニッチ
・・・44/46
縦横ともに
かつては、
ルキシロン M2プロ
を張っていました。
これもポリにしては柔らかいストリングですね
アルパワーがダントツで人気の
ルキシロン製品の中から、
ラオニッチ選手が選んだのは、
錦織圭選手と同じエレメント。
しかも、
テンションがこんなに低いとは驚きです。
柔らかい感覚が好みなんでしょうね。
使っているラケットは硬いですが。
ウィルソン ブレード18×20
硬いラケットに、
柔らかいガット
でバランスが取れているのかもしれません。
ドミニク・ティエム
・・・57ポンド
縦:バボラ VS
と以前はハイブリッドだった
ティエム選手ですが、
試行錯誤していて、最近では、
縦横ともRPMブラストラフ
にしたりしていました。
いろいろ変えているみたいなので、
今現在同じセッティングとは限りません。
さて、バボラから新しく登場した
ブラストラフですが、
まだ、プロ選手の使用率は、
そこまで高くありません。
プロの選手は自分の道具を変えるのに慎重です。
まだまだ様子見をしている選手も多いと思います。
ただ、ブラストラフは、
非常に優れたストリングなので、
今後使用するプレーヤーは増えると思います。
マリン・チリッチ
・・・55ポンド
縦:バボラ VSチーム
あれほど大柄なビッグサーバーですが、
意外とテンションは普通ですね。
ガットも、
テンションもまさに王道
と言った感じです。
アレクサンダー・ズべレフ
・・・53/55
縦:ヘッド ホークタッチ
ヘッドのホークタッチは、
数あるストリングの中でも、
相当性能の高いストリングです。
ズべレフ選手が、
トッププロに大人気のアルパワーを使わず、
このホークタッチを選んだのも納得。
ホークタッチはヘッド契約のプロのみならず、
他社と契約の選手も、
こっそり使っている
とも言われますし、
その性能の高さは折り紙付きです。
ぜひこのストリングは一度試してみてください。
アレクサンダー・ズべレフ選手の使用する
ラケットについてはこちら。
ジョー・ウィルフリード・ツォンガ
・・・59.5
縦:バボラ VSチーム
ゴリゴリのパワーヒッター
というイメージのツォンガ選手。
やはりテンションは高いですが、
使っているラケットがピュアアエロですから、
相当ボールは飛ぶはずです。
強烈な回転でボールを抑え込んでいる。
という感じなんでしょうか。
バボラの契約選手らしく、
縦横ともバボラのストリングで
ハイブリッドです。
ダビド・ゴファン
・・・46/44
縦横とも
大柄な選手がひしめくツアーの中では、
華奢に見えてしまうゴファン選手。
彼が使うストリングは、
王道のアルパワーですが、
テンションは低いですね。
ラオニッチ選手と同じく、
ウィルソンのブレード
を使用していますから、
テンションは低くても
ちょうどいいのかもしれません。
グリゴール・ディミトロフ
・・・55/53
縦:ウィルソン ナチュラル
横:ルキシロン 4G
第二のフェデラーと呼ばれるほど、
フェデラー選手のプレーにそっくりの
ディミトロフ選手。
ガットは、フェデラー選手と異なり、
ルキシロン 4Gを使用。
こちらはかつて錦織圭選手も使用しいましたね。
まだまだアルパワーの人気
には及びませんが、
じわじわとツアーで使う選手が増えているガット。
現在30代に突入したベテランの選手は、
ジュニアの頃から
アルパワーで育った世代ですが、
今の若い世代や、
ジュニアの世代は、
アルパワーよりも新しい商品
を普通に使うでしょうからね。
今後必ずトップの選手が使うストリングとなるでしょう。
トマーシュ・ベルディヒ
・・・55ポンド
縦横とも
長身の選手ですが、意外とテンションは普通。
かつては60ポンド台で張っていたようですが、
現在はそこまで高いテンションではないようです。
やはり、この世代の選手はアルパワー大好きですね。
ジャック・ソック
・・・40ポンド
縦横とも
あのナダル選手を超える
スピン量のフォアハンドを放つ
と言われるジャック・ソック選手ですが、
テンションは意外なほど低いようです。
強烈な肘と手首の返しで、
ボールをねじ込んでいるのでしょうが、
アマチュアは絶対に真似してはいけない選手。
真似したらあっという間にケガをするでしょうね。
あの打ち方で活躍できるソック選手は、
よほど体が強いのだと思います。
ガエル・モンフィス
・・・57/55
縦横とも
ツアーでオンリーワンの異彩を放つ
モンフィス選手ですが、
ガットもテンションも王道。
意外と道具は普通なんだなと思わされました。
ルカ・プイユ
・・・53ポンド
縦横とも
プリンス ツアーXC 16L
男子では数少なくなってしまった
プリンスの契約プロ。
誰もが知る有名プレーヤー
とまでは言えないかもしれませんが、
コンスタントに世界のトップに名を連ねる名選手。
ラケットもガットもプリンスです。
ロベルト・バウティスタ・アグート
・・・48.5
縦横とも
やはり、若い世代に、
4Gを使う選手が増えてます。
ニック・キリオス
・・・53ポンド
縦横とも
テンションは普通ですが、
ゲージがなんと120!
あんな異次元のパワーでボールをひっぱたいたら、
あっという間にガットが切れるでしょうね。
みなさんにおすすめなのは、
キリオス選手の使う120ではなく、
125ゲージです。
ジョン・イズナー
・・・62ポンド
縦横とも
レッドコードは、
長く愛されているポリストリング。
ポリの中では柔らかい打感が特徴。
イズナー選手は、
長身のビッグサーバーらしい
かなりのハイテンションですね。
ちなみにイズナー選手のサーブは、
受ける側からしたら、
「最悪」らしいです。
トッププロの多くの選手が、
口をそろえて、
ツアーで誰のサーブが一番嫌かというと、
イズナー選手のサーブが上がるそうです。
リシャール・ガスケ
・・・58ポンド
縦横とも
日本では錦織圭選手の天敵などと称され
おなじみとなったガスケ選手
ジュニアの頃から天才の名をほしいままにしてきましたが、
そんなガスケ選手も、もうベテランの域に。
子どものころから天才とか、
神童とか言われていても、
簡単にグランドスラムの頂点に立てるとは限らない。
プロテニスの世界は厳しいものですね。
さて、
そんなガスケ選手が選んだのは、
アルパワーよりももっちりとした打感で、
クレーコートのスペシャリスト
に人気のストリング
というイメージでした。
ガスケ選手は、
クレーコートのスペシャリスト
というイメージではないのですが、
ずっとこのストリングを使ているようです。
ファビオ・フォニーニ
・・・59.5/55ポンド
縦横とも
バボラのピュアドライブに、
バボラのRPMブラスト
まさにこれも王道と言った組み合わせですね。
ファン・マルティン・デル・ポトロ
・・・57ポンド
横:ウィルソン ナチュラルガット
長らくケガで、
第一線を離脱していたデルポトロ選手。
「男子ツアーで最強」
とも言われる強烈なフォアハンド。
あの強烈なフォアは、
やはり王道のガットの組み合わせから
生まれているようです。
ジル・シモン
・・・55/53
縦:ヘッド インテリツアー リップ
横:ヘッド リップ フィール
今回調べていた中で、
唯一ナイロンストリング
を使用するトッププロの
ジル・シモン選手
世界一のシコラー
と言ってもいいくらいの
そのしつこい・粘り強い守りのテニス。
ミスさえしなければ、
クロスラリーをしているだけで、
世界のトップレベルになれる。
シモン選手のテニスは、
そんな独特のテニスです。
そのオンリーワンのプレースタイル
を支えているのは、
まさかのナイロンストリングでした。
ダビド・フェレール
・・・51
縦横とも
出ました、
ザ・クレーコーター
とも言うべきスペインテニスの申し子
フェレール選手。
惜しまれつつ引退しましたが、
グランドスラムの頂点まではいかずとも、
安定して、上位に長い間い続けた選手。
スペインではこんな選手が、
もっとも尊敬されるそうです。
ルキシロンのオリジナルを、縦横に
51ポンドとか52ポンドで張る
これはスペインや南米の選手の常套手段でした。
ファン・カルロス・フェレーロ
ギレルモ・コリア
ニコラス・アルマグロ
トミー・ロブレド
フェルナンド・ベルダスコ
ほぼ全員が同じガットを同じテンションで張る。
なんかみんなで相談して決めたの?(笑)
もしかして、そういう組合があるの?(笑)
っていうくらい、
全員が同じようなセッティング
だったのが印象的でした。
クレーコーターにとって、
鉄板とも言っていいくらいの商品でした。
現在では、4Gなどの登場により、
昔ほど出番がなくなっている印象のオリジナルですが、
現在でも優れたストリングに違いありません。
フェリシアーノ・ロペス
・・・51/46
横:バボラ VSチーム
天才的で美しいテニスの
フェリロペ選手が使うストリングも
王道ですが、テンションはいたって普通ですね。
ダスティン・ブラウン
・・・70ポンド
縦横とも
ダスティン・ブラウン選手のテンションは、
男子ツアーの中でも、
最も高い70ポンド。
ちなみに、
ダスティン・ブラウン選手については、
こちらの記事も参考にしてください。
これも真似したらダメですね(笑)
今回の記事は、
男子の選手のガットと
テンションがメインなので、
女子の選手の一覧は、
別の機会に譲ります。
が、女子の選手のデータを見ていると、
総じて男子よりも
ハイテンションだったりします。
60ポンド台で張っている選手が結構います。
これは女子の方が、
スピン量が少ないフラットに近いボール
とならざるを得ない。
フラットに近いボールだと、
ボールがベースラインまでに
落ちて収まってくれないといけないので、
あまりゆるく張ることはできない。
そういった事情があるのだと感じます。
実際私も、
プロの選手の試合を
見に行くことが多々ありますが、
総じて、女子選手の方が、
ボールを打つ軌道自体は、低いです。
男子の選手は強烈なトップスピンのかかった
弾道の高いボールを打ちますが、
いわゆるエッグボールというやつですね。
女子選手では、
ネットすれすれに、
切れのあるフラットを打つ選手が
割と多いです。
そうなると、
ガットのテンションが高いのも納得です。
の使用率の高さは異常ですね。
こちらの記事でも最高のガットと書きましたが、
ポリエステルの中では別格なのかもしれません。
ただ、
このルキシロン アルパワーの使用率も、
若い世代になるにつれて、
それほどは高くなくなります。
マレー、ジョコビッチ、フェデラー
BIG4らの世代はアルパワーが、
圧倒的な存在感を持っていましたが、
現在は、各テニスメーカーも、
アルパワーに追いつけ追い越せと、
素晴らしいストリングを開発してきました。
プロの選手が使うストリングも
多様化してきて、
アルパワーのような絶対的な人気商品は
なくなっていくのではないかと思います。
ナチュラルは、
やはりバボラのVS。
これがダントツでした。
VSチーム
今後新しいチャンピオンが生まれることで、
ラケットや、
ガットのトレンドも変わってくるとは思いますが、
まだまだ、
BIG4と呼ばれるベテランの選手が元気。
しばらくは、このガットのトレンドは
変わらないかもしれませんね。
いかがでしたでしょうか。
現在わかっているものをまとめてみました。
今後新たにデータが判明したものは、
随時追加していく予定です。
この記事を読んでいいね!
と思ってくださった方、
なるほどと思ってくださった方、
ぜひ下のシェアボタンから
SNSでシェア
してくださいますよう
お願いいたします。
スポンサーリンク