ヤニック・シナー選手の使用するラケット
この講座は、
「読むテニスの教材」として、
テニスのレベルアップに役立つ情報や、
テニスの上達法、
テニスの練習法、
最新のテニスグッズ
などを紹介していきます。
今回はラケットに関するお話です。
BIG4と呼ばれるトップ選手たちの時代から、いよいよ新世代のプレーヤーたちの時代へと移り変わろうとしている男子テニス界。
今後期待のプレーヤーたちを今までこの講座でも紹介してきました。
錦織圭選手を破ったことで、日本でも一躍有名になったロレンツォ・ムゼッティ選手の記事であったり、
他にも若手選手たちに関する記事を多数かいていますので、気になる方は、過去記事を参照してください。
さて、今回の記事で紹介する選手は、若手選手たちの中でも特に期待が高いと言われている選手についてお話します。
先に紹介したロレンツォ・ムゼッティ選手と同じくイタリアの選手ですが、ヤニック・シナー選手をみなさんはご存知でしょうか。
全仏オープン2020で、一気にその頭角を現したかのように思われがちですが、実はもともとテニス関係者の間では、非常に期待が高かった選手です。
そんなヤニック・シナー選手について今回紹介します。
ヤニック・シナー選手 (シンネルと表記されることも)
ヤニック・シナー (Jannik Sinner, 2001年8月16日 – ) は、イタリア・サン・カンディド出身の男子プロテニス選手。身長188cm、体重76kg。右利き、バックハンドは両手打ち。ATPランキング自己最高位はシングルス68位、ダブルス380位。
Round 3 🔜 pic.twitter.com/lQYQlX5U3j
— Jannik Sinner (@janniksin) September 16, 2020
イタリアの選手と言うと、真っ先に思い浮かぶのはファビオ・フォニーニ選手なのですが、やや小柄なタイプのフォニーニ選手とは違って、188㎝と恵まれた体格。
また、イタリアと言えば、ベレッティーニ選手とか、最近はトップレベルで活躍している選手の層が厚い国という印象です。
ただ、過去をさかのぼって考えても、世界チャンピオンまではなかなか手が届いていないわけです。
しかし、ヤニック・シナー選手の素質を見ていると、もしかしたらという期待が高まるのもわかる気がします。
そんなヤニック・シナー選手の使用しているラケットについて、今回調べてみました。
ヘッド スピード MP
使用しているラケットの外観はヘッドのスピードシリーズですね。
プロ選手の場合、市販のモデルとは全然違うラケットを使っていたりするので、中身まではなかなかわからないことが多々あります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ただ、ヤニック・シナー選手のラケットをじっくり画像で見てみると、ストリングパターンは16×19のようです。
そう考えると、スピードプロを使用しているとは考えられませんし、中身だけプレステージというヘッド契約選手にありがちなペイントジョブもなさそうです。
ラケットの重量など詳しいことはわかり次第追記しますが、みなさんが市販のモデルでヤニック・シナー選手のラケットに近いものを選ぶならば、先に紹介したヘッドのスピードMPを買っておいて間違いないのではないでしょうか。
それにしても、ベレッティーニ選手とか、ムゼッティ選手とか、今回紹介するシナー選手もそうですが、イタリアの選手はヘッド大好きですね。
これもはっきりとはわからないのですが、黒っぽいストリングを使用しているので、ヘッドのホークタッチあたりかなと予測しています。
これもまた調査してわかり次第追記します。
ヤニック・シナー選手がなぜこれほどまでに強いか。
実は、ヤニック・シナー選手の強さを裏付ける決定的なデータがあるのです。
トッププレーヤーたちが打つバックハンドの回転数とスピードに関するデータです。
ここ数年の平均を調べたデータがあるのですが、それを見ると面白いことがわかったのです。
バックハンド トップスピンの平均回転数(一分間あたり)
1位 ヤニック・シナー選手 1858回転
2位 マーティン・クリザン選手 1840回転
3位 フェリックス・オジェ・アリアシム選手 1825回転
4位 パブロ・クエバス選手 1735回転
5位 ジョン・ミルマン選手 1680回転
なんとヤニック・シナー選手のバックハンドは世界トップの回転数なのです。
で、この回転数がどれくらい凄いかと言うと、ラファエル・ナダル選手が1252回転、ノバク・ジョコビッチ選手が1148回転。
ヤニック・シナー選手のバックハンドはナダル選手やジョコビッチ選手の1.5倍もの回転量なのです。
ただ、いくら回転数が多くても、回転ばかりでチョリチョリのストロークを打っているのであればプロレベルでは通用しません。
アマチュアではやたらグリグリと回転ばかりかける選手も見かけますが、そういった選手は大抵ボールスピードが遅く、相手にとって打ちごろの球を打ってしまっているのが実情です。
ヤニック・シナー選手の場合、もちろんそんなことはありません。
次のバックハンドのスピードに関するデータを見てください。
バックハンド 平均時速
1位 ニコロズ・バシラシビリ選手 114.6km
2位 ジョン・ミルマン選手 112.9km
3位 ラファエル・ナダル選手 112.3km
4位 ウーゴ・アンベール選手 111.4km
5位 ヤニック・シナー選手 111.2km
ヤニック・シナー選手の場合、ボールの回転数が多い上に、しかも速いというデータが出ているのです。
「バックハンドを制する者は世界を制する」
なんていう言葉があります。
これはまさにその通りで、世界チャンピオンとなった選手を見れば、ノバク・ジョコビッチ選手しかり、アンディー・マレー選手しかり、ロジャー・フェデラー選手しかり、ラファエル・ナダル選手しかり、バックハンドがイマイチな選手っていないわけです。
バックハンドは今一つだけど、フォアハンドはすごいよねっていう選手もトッププレーヤーの中にはいるのですが、残念ながら、そういう選手は記憶には残っていたとしても、チャンピオンとなるまでにはなかなかいきません。
別にフェルナンド・ゴンザレス選手のことを言ってるわけじゃないからね(笑)
錦織圭選手もなぜあそこまで世界と戦えるかと言うと、世界トップレベルのバックハンドがあるからこそだと思います。
ヤニック・シナー選手の場合、回転量が多く、しかも速いバックハンドのボールを武器とすることで、安定してバックハンドから攻撃をすることができるのです。
ヤニック・シナー選手が18×20のストリングパターンのラケットではなく、16×19のラケットを使っているのも納得です。
18×20のラケットであれば、おそらくこれほどまでの回転量は出せないでしょう。
ストリングパターンに関してはこちらの記事をご覧ください。
いかがでしたでしょうか。
ヘッド スピード MP
本当に回転がかけやすいラケットです。
一度試してみてください。
ヤニック・シナー選手のような強烈な回転のかかったバックハンドにあこがれる方は、ぜひ!
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