ルキシロン ビッグバンガーオリジナル 130ゲージのポリを41歳が10年ぶりに張ってわかったこと レビューまとめ
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今回はストリングの話です。
ルキシロンのビッグバンガーオリジナル。
非常に歴史の長いロングセラーモデル。
秀逸な性能のポリエステルストリングですね。
もはや、伝説的な逸品と言っても良いでしょう。
かつては、
「ただ単に耐久性があるだけで、硬くて切れにくい」
というだけの存在だったポリエステルストリングを、
やわらかく、ボールを叩き潰せて、
スピンもかかるという「武器」に作り替えた。
ルキシロンのポリエステルはそんな商品だと思います。
テニスに新たな革命をもたらしたのは間違いなくルキシロンです。
そんなルキシロンが、オリジナル、
すなわち「源流」と称するストリング。
あまりにも素晴らしいストリングで、
私も過去に記事を何回か書いています。
現役時代にはこのストリングに本当にお世話になりました。
とても思い入れのあるストリングです。
そんなルキシロンのオリジナルですが、
選手をやめてからは、少し遠ざかっていました。
なんせ、130ゲージのポリエステルですから、
ボールを打つのには、それなりのパワーがいります。
引退後は125ゲージのポリを使っていたのですが、
(主にRPMブラスト125ね。)
ちょっと思うところがあって、
久しぶりにルキシロンのオリジナルを張ってみることにしたのです。
バボラ ピュアアエロ
ビッグバンガーオリジナル
48ポンド
現役だったころから約10年。
41歳になり、
ビッグバンガーオリジナルを10年振りに使ってわかったことがあります。
改めて張ってみると、昔とは全く違う印象を受けました。
変わったのはビッグバンガーオリジナルではなく、
自分の方なんですけどね。
ふりゆくものは我が身なりけり…か。
これからビッグバンガーオリジナルを使ってみようかと思っている方、
ぜひ参考にしてくださいね。
ルキシロン ビッグバンガーオリジナル
ポリエステルストリングの先駆者的メーカー、
ベルギーのルキシロン社が販売する最高レベルの品質のポリエステルストリングです。
ルキシロンのオリジナルを使用するプロ選手と言えば、
カルロス・モヤ選手
ファン・カルロス・フェレーロ選手
リシャール・ガスケ選手
ダビド・フェレール選手
ギレルモ・コリア選手
マラト・サフィン選手
ダビド・ナルバンディアン選手
挙げればキリがありません。
様々なポリエステルストリングがあふれる現在では、
昔ほどのシェアはなく、徐々に影が薄れていっていますが、
プロ・アマ問わず、今なお熱烈なファンを持つストリングです。
あのクレーキング、ラファエル・ナダル選手さえも、
一時期このビッグバンガーオリジナルをテストしていたのではないか
と言われています。
フレンチオープンでの連覇が一度途切れて、いろいろテストしている段階で、
ビッグバンガーオリジナルらしきストリングを使っている画像を見たことがあります。
(写真はイメージです)
契約の問題もあって、実際にナダル選手が、
実際にそれを使い続けることはありませんでしたが。
ナダル選手はバボラ社の顔であり、
同社のストリングの開発に深くかかわっている以上、
そう簡単に他社のものは使えないのでしょうね。
さて、このルキシロンのオリジナルは、
クリーム色のシンプルなカラーなんですが、
蛍光色の派手なストリングが主流になってきているポリエステルストリング市場においては、
逆に目立っちゃうんですよね。
最近のストリングはこんな色ばっかりですから。
同じルキシロンの4Gとは見た目にはとても似ているんで、
遠目からはそんなに簡単に判別できないですけども。
ゴールドや、アンバーっぽいクリーム色のポリを見かけると、
おや?オリジナルかな?
と思ってしまいます。
とにかく、このビッグバンガーオリジナルは、
クレーコーター御用達のポリエステルストリングです。
ラファエル・ナダル選手が登場する前のクレーコートスペシャリストたちは、
こぞってプリンスのグラファイトにビッグバンガーオリジナルという印象でした。
(かつてのグラファイトは現在こんな風に進化してるんですね。)
しかも、なぜかみんな51ポンドくらいで張っているパターンが多かったと思います。
なぜ、このストリングが、これほどまでにクレーコーターたちに愛されるか。
その理由は、間違いなくボールの食いつきの良さ。
柔らかい打感。
飛びを抑えてフルスイングできるという点にあります。
それに加えて、驚異のテンション維持性能。
クレーコートで戦う選手たちが求める、
重いスピンボールを安定して打てる武器。
それがルキシロンのオリジナルだったのです。
今でこそ、ポリエステルは、
「第四世代のポリ」
などという言葉があるように、
テンション維持性能が高いことが当たり前になってきています。
ルキシロンの4Gなんてのは、
名前自体が「第4世代」ですからね。
ルキシロンのオリジナルが発売された時代に、
このテンション維持性能は本当にすごいと思います。
しかし、最近のポリエステルと比べると、ボールスピードは明らかに落ちます。
ボールの反発力はそれほどないストリングです。
プロのレベルであれば、それを差し引いても、十分すぎるくらいのメリットがあるのでしょう。
トッププロのレベルであれば、
ボールを手元で食いつかせて、
思い切り叩き潰してからボールが打てる。
そんなルキシロンのオリジナルは、
他に代えがたい魅力のあるストリングなのだと思います。
物理的には絶対にありえないのですが、
ボールを打ってから一回つかんで投げているような錯覚に陥るほど。
私も現役時代に調子がいい時は、ボールを打った瞬間に、
ボールを長く持てるような気がして、
返球時にじっくり戦略を考えながら打てるような余裕を感じることができました。
ストロークを打つのには最高なんですよね。
その辺が、先ほどお話ししたように、
クレーコーターたちに愛された理由でしょう。
ボレーは決して楽ではないですけど。
コントロールにおいて、
このビッグバンガーオリジナルを超えるストリングはいまだに出ていないと思います。
発売されてからはもうすでに30年くらい?
ハッキリとは知りませんが、私が学生の頃にはすでに存在していたので、
少なくともそれくらいは経っているのではないかと思います。
それが今でもポリエステルの最高峰として位置づけられているなんて、ルキシロンは本当にすごいです。
未来からタイムスリップしてきた人が経営しているとしか思えません(笑)
ルキシロンと言えば、史上最高のポリエステルストリングと名高い、
アルパワーがあまりにも有名ですね。
ルキシロンの二大巨頭、オリジナルにアルパワー。
今でこそたくさんのポリエステルストリングが出回っている時代ですが、
かつては、ポリエステルはルキシロンの独占市場とも言えるくらいでした。
もちろん、他社もポリエステルストリングを作っているんですけども、
ルキシロンの品質には到底及ばないものばかりでした。
トッププロはみんなオリジナルかアルパワー。
それが当たり前でした。
なぜこのオリジナルがそんなにすごいか。
あとはもうみなさん自身に打って感じてもらうしかないです。
ルキシロン ビッグバンガーオリジナル
はじめはボールを打ったときに、
全然ボールが飛んでいかないという印象でした。
でも、違うんです。
バウンド後のボールの伸び自体は、本当にすごい。
上手く打てたときは、チートレベルの弾み方をします。
この、ボールが飛ばない感覚というのは、
他の130ゲージポリでは、全くない感覚でした。
つい先日までは、キルシュバウムのマックスパワーラフ130をテストしていたんですが、
こいつは全然ボールの飛びがいいんですよ。
130ゲージ特有の、ボールがもっさりと重たく感じる感覚がなくて、
わりと弾きがいいモデルです。
その分、食いつかせてスピンをかける感じはあまりないんだと思います。
同じ130ゲージのポリでもここまで違うかと思いました。
現役時代から10年。
YONEX RDti80という薄ラケに、
ビッグバンガーオリジナルを57ポンドで張るような選手だった私も、
今では、バボラピュアドライブやピュアアエロに125ゲージのポリで十分。
50ポンドで十分(笑)
現役時代は、ひたすら筋トレして体を作り、
必死に薄ラケでハードヒットしていたのに、
いつのころからかピュアドライブのような厚ラケを持っているヒョロヒョロの中高生に、
ポコスカ打たれるようになっていった私。
そういう時代を経て、今私もようやく、
テニスギアの進化を受け入れられるようになりました。
というか、老化のため受け入れざるを得ない(笑)
しかし、パワーのある現役の猛者たちは、
ぜひこのビッグバンガーオリジナルを張って、
そのコントロールの良さと、
異次元のテンション維持性能に酔いしれて欲しいと思います。
新しいポリエステルストリングが日々市場に現れる現在でも、
間違いなく、最高レベルの性能のポリエステルストリングです。
とくに、125ゲージのポリを一週間足らずで切ってしまうようなプレーヤーであれば、
130ゲージであるこのオリジナルは間違いなく助けになるでしょう。
いかがでしたでしょうか。
ルキシロン ビッグバンガーオリジナル
まずは一張りお試しあれ!
ロールならこちら
このストリングを使うレベルのプレーヤーなら、
ロールで持っていて当然ですね。
逆に言うと、そのレベルでなければ、
使うべきストリングではないです。
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