内村航平選手に学ぶマインド
どうも。管理人の山口です。
今回はメンタルに関する記事です。
メンタルというか、考え方というか、スポーツに限らず、何をするうえでも大切な「マインド」についてのお話をさせていただきます。
今回は体操の内村航平選手を題材に、テニスのみならず、すべてのスポーツに通ずるマインドについてのお話をしたいと思っています。
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まずは、この写真をご覧ください。
これは先日の中国新聞の記事なんですが、内村航平選手が体操の全日本選手権で11連覇を逃したという記事です。
これまで10連覇してきたということが、すでに当たり前であるかのように語られるのが、内村航平選手のすごいところ。
もはや生ける伝説とも言える内村航平選手。
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なぜ、内村航平選手がここまで強いか。
その秘密が前出の写真にハッキリと表れていると私は思うのです。
内村航平選手の強さの秘密、それはもちろん、体操の技術レベルの高さに起因するものが大部分でしょう。
ただ、私には体操の専門的知識がないので、技術云々は語ることができません。
そのため、「マインド」の部分に限定して語らせていただきますが、注目して見ていただきたいのは、この写真の表情です。
負けて悔しくてたまらないはずなのに、この表情です。
悔しさをにじませながらも、なんとすがすがしい表情でしょうか。
私は、この表情こそ、真にスポーツを愛する者の表情だと思うのです。
心からスポーツを愛し、心から楽しんでいる。
スポーツが大好きで楽しいからこそ夢中で取り組む。
夢中で取り組むから強くなる。
強いから勝つ。
勝つからますます楽しくなる。
私が思うに一流のスポーツ選手にはこのサイクルがいつのまにか出来上がっているものだと思うのです。
「真の音楽家は音楽を楽しめる人間であり、真の政治家は政治を楽しめる人間である。」
これはアリストテレスの言葉です。
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「楽しむことができる者こそが、その分野で一番輝ける者である」ということを、はるか昔にアリストテレスは見抜いていたのです。
「負けたのにヘラヘラするな。」
こんなことを言う指導者がいます。
とくに野球とか武道とか、旧態依然とした指導が今でもまかり通っているような競技の指導者に特に多い気がします。
「楽しんでくるだなんて、不謹慎だ。」
オリンピックなど大きな国際的大会のときに、選手に対してこんなことを平気で言うテレビのコメンテーターがいます。
愚の骨頂です。
スポーツの本質を全く分かっていない。
スポーツは楽しむものです。
それに笑っているスポーツ選手本人だって、本当は心の底で闘志を燃やしているものなのです。
当然勝ちたいと思っているものなのです。
一流の選手はそれを簡単に外に出したりしません。
たとえ表面上は笑っていても、負けたときには悔しい気持ち、地面を拳で殴りつけたくなるほどこみあげてくる怒りをこらえているのかもしれないのです。
負けて悔しくないわけなんかありません。
本気で物事に取り組んでいるにも関わらず負けて悔しくない人間なんかいません。
本当に勝負で負けて悔しくない人がもしいれば、それは病気なので一度脳波を調べてもらった方がいいでしょう。
負ければ悔しい。
たとえ笑っていても。
だからまた努力する。
内村航平選手は全日本選手権の11連覇を逃したその後のNHK杯で見事優勝しています。
一流のアスリートの話をした後に私の話などおこがましいのですが、反面教師として聞いてください。
かつて私も全国のテニストーナメントを転戦していました。
そのときは負けたら悔しがり、勝ったらよろこび、一喜一憂。
それは無意味なのです。
負けたって、下手になったわけではありません。
勝ったからといって、うまくなったわけではありません。
今日その時点での実力は何も変わらないのです。
試合の結果いかんにかかわらず、その試合を通じて成長できた自分に喜びを感じるべきだったのです。
当時はそれがわかっていなかった。
試合を楽しめと言われても、それが何のことかさっぱりわからなかった。
だから、時には負けて何日も落ち込む時がありました。
今思い出すとこの時間は全くの無駄でしかないのです。
一流のスポーツ選手は負けてもすぐ切り替えることができます。
それはこの本質的な部分を知っているからです。
私は楽しめなかった。
試合に出ているころは全く試合を楽しめなかったのです。
だから、一流には成り得なかった。
負けると荒れ狂ったようにラケットを折る選手がいます。
マルコス・バグダティス選手
ライアン・ハリソン選手
この二人のジュニア時代のプレーを、私は生で見たことがあります。
二人とも日本にジュニアのときに試合で来たことがあるのです。
そのときは衝撃的でした。
ジュニアなのにこんな天才的な選手がいるのかと。
とくにライアン・ハリソン選手は私が大阪で見たとき、たしかまだ14歳でしたが、その美しいフォーム。
完成されたプレースタイルには度肝を抜かれました。
「ああ、こんな人が将来世界チャンピオンになるのだろうな」
と思ったものです。
しかし、現実はそうではありません。
二人とも、世界でトップ100には十分入る実力でありながら、いまだ、グランドスラムの頂点であったり、世界ナンバーワンというところまでにはいたっていないのです。
この二人の素質を考えれば、チャンピオンであってもおかしくはないと思うのですが、チャンピオンにもう一歩及ばないのは、もしかしたら内面的な部分、すなわちマインドに原因があるのかもしれません。
言わずと知れた偉大なチャンピオン、ロジャー・フェデラー選手。
その紳士的な振る舞いはまさに王者の風格。
しかし、実はロジャー・フェデラー選手も、昔は非常に試合態度が悪かった。
ジュニアのころはとくにラケットを投げつけたりとか平気でしていました。
ところが今はそうではない。
にこやかに悠々とテニスを楽しむかのようなその振る舞い。
私はこう思います。
ロジャー・フェデラー選手はチャンピオンになったから振る舞いがチャンピオンらしくなったのではない。
チャンピオンの振る舞いを身につけたからこそチャンピオンになっただと。
チャンピオンになるにはチャンピオンのマインドが必要である。
マインドテニス講座はそう考えます。
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心から楽しむ人間が最強です。
ですから楽しむマインドを身につけてください。
どうか、競技でテニスをしている人にお願いです。
私のようにならないでください。
勝利至上主義に身も心もむしばまれてはいけません。
負けた後も笑顔でコートを去ってください。
そして、また練習してほしいのです。
それこそが、王者の振る舞いだと思うのです。
よくよく吟味あるべきものなり。
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