硬式テニスラケットの長さについて
この講座は、
「読むテニスの教材」として、
テニスのレベルアップに役立つ情報や、
テニスの上達法、
テニスの練習法、
最新のテニスグッズ
などを紹介していきます。
今回はラケットについてお話をします。
さて、みなさん、ラケットの長さは何センチでしょうか?
テニスを長くやっている方でも、この問いに、即答できる方は意外と少ないのです。
まあ、知っていたからと言ってテニスがうまくなるわけではないのは百も承知ですが。
自分が使っている道具には少し興味を持ってみてください。
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では、テニスラケットの長さは一体何cmなのか。
答えは68.6㎝
およそ70㎝と覚えておけば、だいたい正解です。
テニスラケットのメーカーのカタログには27インチと書いてあるのが通常です。
実は、ここにテニスラケットの長さがあまり知られていない原因があると思うのです。
インチ表記だから、イマイチどれくらいの長さなのかピンとこない。
だから覚えていないのだと思います。
日本刀なんかで、刃長二尺五寸とか言われても、まったくピンとこないじゃないですか。
あれと一緒です。
テニスの場合、例えばストリングのテンションに関しても、55ポンドとか、ポンド表記が通常です。
海外だと25㎏とか、kg表記だったりもするんですけど、イマイチ度量衡の統一がされてないのが現状(笑)
メートル法文化で育ったわれわれには、インチもポンドも、ヤードもマイルも全部わけわからんのだ(笑)
今現在発売されている一般的なテニスラケットの9割以上、ほとんどのラケットが27インチです。
しかし、一部には少し長めのラケットがあります。
ロングラケットと呼んだりするのですが、そんなラケットを少しだけ紹介しましょう。
バボラ ピュアドライブ+
こちらは27.5インチという長さ。
バボラの超人気モデル ピュアドライブ
このラケットを単純に0.5インチだけ長くしたというものなんですが、27インチのモデルの方がポピュラーなので、こちらのピュアドライブプラスは、受注生産のみという扱いになっています。
ヨネックスにも同じような商品があります。
ヨネックス VCORE98+
こちらは、ヨネックスの日本のカタログでは見ませんが、海外輸入品。
27.5インチというモデルです。
日本よりも、体の大きい外国人の方に需要があるということなのかわかりませんが、とにかく27.5インチのモデルは、国内では一般的とは言えないのが現状です。
ところが、1990年代後半から10年くらいの間、ロングラケットが爆発的に売れた時代がありました。
各テニスメーカーが出すテニスラケットは、軒並みロングラケット。
しかも、0.5インチロングではなく、1インチロングなんて言うものもたくさんありました。
そのブームの火付け役となったのは、マイケル・チャン選手。
彼がロングラケットを使っていたことで、大ブームが巻き起こりました。
身長175㎝と、テニス選手としては小柄な彼が使っていたラケットはプリンスのグラファイト。
それを1インチ長いものにしたラケットが、マイケル・チャンモデルとして発売されると大人気に。
マイケル・チャングラファイト(通称チャングラと呼ばれました)
マイケル・チャン選手は、身長のハンデをカバーするために、ラケットを長くしてサーブのパワーアップなどをはかり、成功しましたが、それは彼の卓越した技術があってこその話。
当時のアマチュアに、1インチも長くなったラケットを使いこなせる技術があったのかはかなり怪しいのですが、とにかくロングラケットの人気はすさまじかったのです。
ところが、徐々にそのロングラケットのブームも去り、ラケットは再び27インチのものが中心になります。
理由としては、やはり、一般人に長いラケットは扱いづらいとみんな気づき始めたということと、ラケットやストリングの進化により、別に長いラケットでなくてもパワーのあるボールが打てる時代になっていったからだと思います。
ちなみに、元祖ロングラケットのマイケル・チャン氏と言えば、錦織圭選手のコーチとしても有名ですね。
彼の影響を受けたわけではないと思いますが、錦織圭選手のラケットも実はほんのちょっとだけ長いんです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
錦織圭選手のラケット
なんと錦織圭選手のラケットは0.25インチロング。
素人ならたぶん気づかないレベル(笑)
ちなみに、ラケットの長さなど、ラケットのサイズにはちゃんと規則があります。
ITFによるラケットサイズの規則
全長73.7cm ( 29インチ)
全幅31.7cmストリング面
フェース縦幅(フェース内側の長さ)39.4cm
フェース横幅(フェース内側の幅)29.2cm
一昔前はトッププロで2インチ長いラケットを持ってる選手もいましたが、
そんな佐々木小次郎はもう絶滅したようです。
あまり数は多くありませんが、ロングラケットに対して、短いラケットも存在します。
ヨネックス Vコア エリート
YONEX VCORE ELITE
このラケットは、26.5インチ。
やや短く、重量も270gと軽いので、びゅんびゅん振り回せる感じですね。
小柄な方や、ジュニアの選手なんかにはうってつけのモデルです。
テクニファイバーの女性向けラケットにも短いのがありますね。
T REBOUND TEMPO
こちらも長さは26.5インチ
非力な女性でも扱いやすいように短い設計になっているということです。
短いラケットと言うのは、非常にコンセプトとして面白いと思うんですよね。
冷静に考えたら、欧米人と体格がまるで違う日本人が同じ長さの道具を使っているのってどうなの?
って普通に思いませんか?
26.5インチのラケットがこれから一般に浸透するかわかりませんが、テニスラケットは27インチのものを使うのが当たり前というのは、思い込みに過ぎないのかもしれません。
かつて、ジュニアのラケットについて紹介したことがあります。
ジュニア スポンジボール用 テニスラケット おすすめ
ジュニアのラケットもお子さまの成長に合わせて、長さを少しずつ長いものにしていくものなのですが、その長さは、
21インチ、23インチ、25インチ、、、
と2インチ刻みでの設定になっています。
いかがでしたでしょうか。
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