2019ウインブルドン男子決勝 ジョコビッチ選手 VS フェデラー選手

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はじめに

 

どうも。

読めばテニスがうまくなる」マインドテニス講座管理人の山口です。

 

この講座は「読むテニスの教材」として、みなさんのテニスのレベルアップに役立つテニスの上達法や、最新のテニスグッズを紹介していきます。

 

今回はなんと言ってもあの話をせずにはいられません。

そう、先日閉幕したウインブルドン2019

実際に見に行ったという方からお土産をいただきました。

ウインブルドンのリストバンドです。

まさにウインブルドンな感じのカラーが素敵です。

 

さて、試合の話をしましょう。

ノバク・ジョコビッチ選手とロジャー・フェデラー選手による男子決勝は後々まで語り継がれるような名勝負になりました。

ファイナルセットのタイブレークまで突入するとは、、、

「神々の遊戯」という形容がこれほど相応しいものはないでしょう。

思わず、「漫画かよ。」と思ってしまうほどでした。

まあ、私はファイナルセット6-6になった時点で力尽きて寝ました(笑)

その次の日も朝から仕事でしたし、もうこれ以上は無理だわと思いまして。

寝たのは夜中の2時半です。

 

さて、それはさておき、ウインブルドンと言えば、

先日私は錦織圭選手とロジャー・フェデラー選手の試合結果の予想をしていたのですが、

ウインブルドン2019 錦織圭選手VSロジャー・フェデラー選手 試合前の展望

こちらは、試合結果どころか、展開、スコアまで、ドンピシャで当ててましたね。

このマインドテニス講座がいかに信用できるかということがみなさんにおわかりいただけたかと思います(笑)

まあ、詳しくはリンクの記事を読んでみてください。

 

ただ、正直言うと、ジョコビッチ選手とフェデラー選手の試合の結末は、2時半までテレビを見ていた私でもさっぱり予想が付きませんでした。

第4セットでバックハンドをミスし始めて、凡ミスが増えたジョコビッチ選手を見て、今回はフェデラー選手が勝つかなと思っていたんですが、、、

 

今回の試合で勝負を決めたポイントというのを、私の視点からいくつか紹介したいと思います。


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フェデラー選手のサーブ

 

決勝のみならず、今回のウインブルドンで際立っていたのは、ロジャー・フェデラー選手のサーブ

ウインブルドンのみならず、その前哨戦となる大会から、ずーーーーっと、フェデラー選手のサーブはブレークされてなかったそうです。

そりゃそうだ、あんなサーブ、取れるわけがない(笑)

 

何がすごいって、やはりその角度、コースなんですよね。

錦織圭選手との準々決勝でフェデラー選手が最後に決めたサーブ。

この動画の最後でも見れますが、アドサイドから鋭角に入るワイドへのサーブ。

こんなサーブがポンポン入るんです。

そりゃ取れません。

しかも、フェデラー選手のキックサーブは世界最高のレベルにあるのではないでしょうか。

以前紹介したドミニク・ティエム選手のキックサーブもすごいのですが、

ドミニク・ティエム選手に学ぶテニス

ロジャー・フェデラー選手のキックサーブはまたちょっと違ったタイプのキックサーブだなと感じています。

 

さて、次にジョコビッチ選手のサーブと比較してみましょう。

 

ジョコビッチ選手のサーブ

 

ジョコビッチ選手のサーブはそれとは対照的です。

ジョコビッチ選手は、多くのサーブをボディめがけて打ちます。

もちろんアドサイドからセンターへスライス回転系でエースを取りに行くことはやるのですが、ボディも多い。

 

ジョコビッチ選手の場合、フェデラー選手ほどサービスエースを多く狙ってはいないのです。

それよりは、リターンから果敢に攻めようとしてくるフェデラー選手の攻撃を防ぐためのサーブという印象がありました。

フェデラー選手は自分のサーブをほぼ確実にキープできます。

だからこそ、リターンゲームはある程度思い切って、冒険的な攻撃ができるのです。

「1ゲームでも相手のサーブをブレークできさえすれば、あとは自分のサーブをすべてキープするのでそのセットは取れる。」

そんな自信を背景に果敢に攻めてくるフェデラー選手に対し、不用意に角度をつけたサーブを打ったりしたら、

さらに角度をつけて返されるかもしれない。

ジョコビッチ選手のサーブにはそれを防ぐ意図があったように思います。

 

相手の先手を防いで、ラリー戦でポイントを奪う。

このスタイルは錦織圭選手のスタイルと共通です。

錦織圭選手はジョコビッチ選手との過去の対戦成績で分が悪く、

錦織圭選手にとって、ジョコビッチ選手が「天敵」などと言われたりしますが、

それはプレースタイルにおいて、似通った部分があり、ジョコビッチ選手の方が、体格面を含めてより「スケールが大きい」テニスを展開できるところにあるのだと思います。

 

ジョコビッチ選手の話に戻りますね。

ジョコビッチ選手はサービスキープを考えるときに、ノータッチのエースを奪うことよりも、サーブ+ストロークでポイントを取る、

あるいは、ボディへの強襲で、相手が打ち損じることでポイントを奪うということに重点を置いているのだと思います。

気持ちいいノータッチのエースでなくても、同じ1点ですからね。

 

二人のサーブの共通点

 

さて、二人のサーブの共通点の話です。

ずっと試合を通じて見ていましたが、200km/hを超えるサーブはほぼないのです。

セットの後半で彼らが打つサーブは大体190km/h前後。

おそらく彼らは全力で打てば、220km/hくらいのサーブは打てたに違いないのです。

ところが、それは打たない。

打てないんじゃなくて、「打たない」んです。

世界最速サーブに関する記事を以前書きました。

https://mindtennis.net/2018/11/21/racket-25/

しかし、サーブの速さだけではチャンピオンになれないものなのです。

 

チャンピオンとなる選手は知っているのです。

人間の反応スピードを奪うのに190km/hあれば十分だということを。

また、いくらスタミナがあっても、今回の男子決勝のように、試合時間が5時間にも及べば、

全力でサーブを打ち続けていれば息切れするでしょう。

また、長くチャンピオンでい続けようと思えば、ケガをしてはいけません。

肩を壊すような全力のサーブをそう簡単には使わないのが本当のプロなのです。

 

アマチュアの選手でも190km/hくらいのサーブを打てる選手はザラにいます。

しかし、男子のトップ選手のように、強烈な回転のかかったボールを、きわどいコースに狙いながら190km/hのサーブを打てる人はいません。

(それができたらアマチュアではありません。)

38歳、身長170cmの私でも、入る確率を無視して、全力でフラットサーブを打てば190km/h近いサーブは打てます。

しかし、そんなものに意味はないのです。

入らなくては意味がない。

入ってもコースが悪ければ意味がない。

 

190km/hのサーブは、トッププロである彼らにとっては、軽々打っているくらいの感覚です。

だからこそコントロールができるのです。

だからこそすごいのです。

 

フェデラー選手のスライス

 

もう一つ、私が今回の試合で印象に残ったのは、フェデラー選手のスライスでした。

通常スライスというのは、アマチュアの感覚だと、「守る」とか「しのぐ」とか「粘る」とか「時間を稼ぐ」という意味合いが強いのですが、、、

フェデラー選手の場合は明らかに違う。

劣勢になっても、それを「イーブンに戻す」どころか、

たった一発で一気に「自分の優位」までひっくり返すスライスが打ててしまう。

 

ギリギリ追いついた球を、相手コートのベースラインギリギリいっぱいの深さに、しかも鋭い切れのあるスライスで返せる。

相手からしたらたまったものじゃありません。

完璧に相手を追い詰めたと思っても、それをスルリとくぐり抜けられてしまうのですから。

このスライスのうまさこそがフェデラー選手が37歳にしてなお活躍できる秘密だと思います。

37歳にジョコビッチ選手のスタイルはおそらく難しいでしょう。

どんなボールに対しても、両手打ちバックハンドを十分な体勢で打てるようなフットワーク。

いくらフェデラー選手といえども、37歳のフットワークは26歳のときのフットワークとは違うはずですから。

 

では、次にジョコビッチ選手のバックハンドにスポットを当ててみましょう。

フェデラー選手ほどスライスを使うことはなく、しっかりと追いついてひざを曲げて打つ両手打ちバック。

これもまた、今回の試合のキーポイントになっていました。

 

ジョコビッチ選手のバックハンド

 

鋭角にウィナーを放てるのがジョコビッチ選手のバックハンドのすごさ。

その秘密はこれ。

このサムネイル画像を見ていただけるだけでわかると思います。

いかにひざを曲げているか。

 

「ひざを曲げて」

テニスコーチをしていると、「ひざを曲げて」というのはよく言うことではあるんですけど。

これって、生徒さんの反応はイマイチなんです(笑)

「そんなの知ってる」とか「ありきたりのアドバイス」ぐらいにしか思われないんでしょうけど、、、(笑)

 

この動画を見てください。

ウインブルドン ジュニア優勝で一気にその名を世界に知らしめた望月慎太郎選手です。

今回の優勝で日本人初のジュニア世界ランキング1位になるそうです。

 

そんな望月慎太郎選手、

錦織圭選手から過去にもらったアドバイスは、「ひざをもっと曲げて」だったそうです。

 

世界のトップレベルがアドバイスする言葉だって、言っちゃ悪いですが、そんなもんなんです。

目からうろこのアドバイスなんてそうそうないもんです。

 

あ、ちなみに望月慎太郎選手、この講座でもよく紹介するピュアアエロを使用しているんですね。

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バボラ(Babolat) ピュアアエロ2019 最新レビュー

望月慎太郎選手については、また改めて記事を書いてみたいと思います。

 

とにかく、ジョコビッチ選手だって、こんなにひざを曲げて打っているんだということは知っておいてください。

 

最後に二人の使用するラケットを紹介

 

最後はまあ、おまけです(笑)

ジョコビッチ選手とフェデラー選手のラケットを紹介。

 

ジョコビッチ選手の使用するラケット

ヘッド グラフィン360 スピードプロ

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ヘッドからは新たなラケット、「グラビティ」も発売されますが、これはアレクサンダー・ズべレフ選手しか使わないのかな、、、

ヘッド グラビティ

ヘッド HEAD テニス硬式テニスラケット Graphene 360 Gravity TOUR グラビティ ツアー 234219 7月中旬発売予定※予約

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感想(0件)

ジョコビッチ選手はやはりこのラケットのようです。

ノバク・ジョコビッチ選手の使用するラケット 

 

フェデラー選手の使用するラケット

ウィルソン RF97 オートグラフ

ウィルソン プロスタッフ RF97 オートグラフ 2019(Wilson PRO STAFF RF97 Autograph Black in Black)340g WRT73141S 硬式テニスラケット

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ロジャー・フェデラー選手の使用するラケット

プロの選手の使用するラケットを真似したい方、まずは「かっこから入る(笑)」というタイプの方は以上のリンクを参照ください。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

ぜひウインブルドンの男子決勝の試合をもう一度動画なんかで見てください。

今回の記事で紹介したポイントなんかを気にしながら見ていただけるとより楽しめるかと思います。

そして、やっぱりプロってすごい!!!

と思ってもらえるんじゃないでしょうか。

 

よくよく吟味あるべきものなり。

 

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